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私、美猫ですけど。2(家政猫は見たかも)

人嫌いの私が拉致されてから、おばさんの膝の上でごろにゃんと寝るまでの軌跡をお届けするわね。

車に乗せられた後、カゴの中で暴れたの、一生懸命にゃんにゃん泣いてガリガリ、でもびくともしないカゴ。おばさんは「猫ちゃん、大丈夫よ、落ち着いてね。猫ちゃんにご飯をくれてた人にもちゃんと挨拶して、猫ちゃんを連れて行くことを許可してもらったからね。」

おばさんの家へ着くと和室の部屋に入れられた。「今日からこの部屋が猫ちゃんのお部屋よ。」

部屋の隅のダンボールの陰に隠れて知らんぷりしてやったの。もちろんご飯は食べてやらない。ハンストをしたわ。お腹はとても空いてたけど我慢したの。

三日目くらいだったかな、おじさんが入って来たの。なんだか懐かしいじいさんの匂いがした。思わずおじさんの膝にすりすりしてゴロゴロ甘えちゃった。ん〜、大好き、この何とも言えない加・齢・臭!

む〜まったり!

だからおじさんのご飯を食べてやったの。

おばさんは得意の猫なで声と柔らかで肉付きの良い膝とあのトロッとしてチューなんとかのおやつで私を骨抜きにした。トホホ。

でもね、時々は抵抗するのよ。襖をこっそり開けて覗くの、家政猫は見たのよって感じ。

そして月夜には、シャー、爪を研いでおくの。

えっなぜかって、そりゃ勿論おばさんを引っ掻くためよ。今朝も得意の猫パンチで起こしてやったわ。優位なのはまだまだ私よ。

にゃあ〜ん、にゃあ〜ん!


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