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小言を一切やめる、と決めた朝。

息子の口から りんごが出た。
横向きに座って、口いっぱいにほおばっていた。

「前を向いて座ってね」
「一口ずつゆっくりね」

無意識に出かかったことば。
でも、のみこんだ。
この先、それを言ってくれる人はたくさんいるから。

わたしたちは先生でも厳しい世間の目でもない。
この子を産んで、今のところきっと
この子のことを世界で一番愛している人。

そんな存在から わが子に贈れるのは
小さな注意や叱責ではなく
『あなたを見ているよ、安心してね』の目、だと思う。

いつからでも、遅くない。
今日から今から。
『世界で一番この子を愛しているわたしならなんと言う?どんな表情で見つめる?』

心をとおして、わが子と見つめ合おう。

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