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コロナテック③人工呼吸器不足を救うアメリカのスタートアップまとめ

はじめに


こんにちは、Marketing TeamのMireiです。
引き続き、Plug and Playシリコンバレー本社が公開した "COVID-19 and the Race in Startup Technology" (新型コロナウイルス感染症とスタートアップの技術競争)という記事の解説付き翻訳をお届けしていきます。コロナテックシリーズ第3弾のテーマは、「人工呼吸器不足を救うアメリカのスタートアップまとめ」です。

なぜ今、人工呼吸器が必要とされているのか?


人工呼吸器は、新型コロナウイルス感染症の患者が重症化した際に治療の要となります。 新型コロナウイルス感染症は人々の肺を攻撃し、特に既存の呼吸器疾患のある人に深刻な症状悪化を引き起こす可能性があります。だからこそ、患者の肺の内外に機械的に空気を移動させることができる人工呼吸器は、新型コロナウイルス感染症の患者が重症化した際に治療の要となります。 人工呼吸器は 1950年代に初めて使用されて以来、病院にとって重要な医療機器になりました。そして今、様々なスタートアップがより小型で使いやすい人工呼吸器の開発に取り組んでいます。 

深刻な人工呼吸器不足


前述したように、人工呼吸器は新型コロナウイルス感染症の治療において要になってきますが、米国は深刻な人工呼吸器不足に陥っており、重症患者に対する人工呼吸器の比率は1:10とも言われています。これを受けて、ニューヨーク市長のBill de BlasioはTeslaやSpaceXのCEOを務めるElon Muskに、人工呼吸器の製造を直接頼み込んだり、トランプ米大統領は自動車大手ゼネラルモーターズ人工呼吸器の製造を命じるなど自体はかなり深刻と言えます。そこで今回はアメリカの人工呼吸器不足を解決すべく人工呼吸器の開発に取り組むスタートアップ2社を取り上げます。

ゼネラルモーターズと人工呼吸器開発に取り組む Ventec Life

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Ventec lifeの使命は、人工呼吸器を再定義することです。Ventecの開発したVOCSNは、下記のイメージ画像に示されているように、5つの医療機器(人工呼吸器、酸素濃縮器、咳止め、吸引、ネブライザー)を1つの呼吸器システムに統合した革新的な製品です。これは電池で作動するポータブルデバイスなので、患者は人工呼吸器を付けながら自由に動くできることができます。その高度なオペレーティング システムとカスタマイズ可能な ツールセットは、現在の病院に配備されている従来の人工呼吸器とは全く異なります。軽くて小さいこの機器は場所を取らないため、病院や介護施設が効率的に多数の人工呼吸器を保管することを可能にしました。

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出典 : Ventec Life
以前は5つの機器を使っていて全て合わせると25kg(55lb)だったが、今は1つの機器で8kg(18lb)と機能性が向上した上に重量が減っていることが分かる

新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえ、Ventecは5つの機能が1つの小型機器に備わったソリューションを提供することで、病院やコミュニティを支援しています。そして自動車大手のゼネラルモーターズは、Ventecと協力して米国での人工呼吸器不足を緩和するために装置の生産台数の増加に着手しています

スタンフォード大学発 Onebreath Ventilators

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米国スタンフォード大学の医師とエンジニアがタッグを組んで設立されたOneBreathは、手頃な価格で高精度且つ信頼性の高い人工呼吸器を開発に成功しました。 手ごろな価格の人工呼吸器は、特に深刻な資源不足の発展途上市場において重要で、まだ解決されていない問題でした。そこで、OneBreathは通常の1/8程の価格での人工呼吸器の提供を実現しました。

さいごに


今回は、コロナテックシリーズ第3弾「コロナテック③人工呼吸器不足を救うアメリカのスタートアップまとめ」と題して、アメリカの医療スタートアップを2社紹介していきましたが、いかがでしたか?

これで今まで紹介したコロナテックスタートアップの総数は13社になりました!

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コロナテックスタートアップは全世界で50社も存在すると言われています。今後もコロナテックについて、Plug and Play Japan Magazineで記事を書いていきますので、フォローをお願いします!

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