生産性のない生活
男との生活はしかし、全く生産性のないものだった。
テレビを観てはセックスをして寝る。
また起きてはご飯を食べたりして、またセックスをして寝る。
そんなことの繰り返しで、私たちの周りだけ時が止まったようだった。
彼が仕事に行っている間は、私は泥のように眠った。
ただ体が重くて動かず、彼と出会って少しは良くなったが、まだまだ元気とは言い兼ねる状態だった。
彼に求められている時だけ、私は生きている心地がした。
このまま、何もせずにただひたすらセックスだけしていたいと思った。
まだ未熟だった私は、それ以外に何の興味も持てなかった。
人間、堕ちてしまえば世間などどうでもよくなるのだ。
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