韓流ドラマ:『寄生獣』完走
Netflixで韓国版ドラマ『寄生獣』を見た。6話のシリーズ。
ご本家の『寄生獣』は原作やアニメは見ておらず、以前に実写版映画を見た切り。それもうろ覚えだったのだけど、独立した「信頼と共生」の物語として楽しめた。まあ、頭がパカッと開いて異形の化け物が花咲き、生首が飛ぶスプラッターなんだけどね…。
孤独で不遇な女性、チョン・スイン。暴漢に刃物で襲われ瀕死のチョン・スインにうっかり寄生して宿主が死なないよう必死で修復作業をするうちに脳を食い損ね完全な乗っ取りに失敗した寄生獣。体から出ることもできず、自分の生存のために宿主を守るしかないのだが、寄生獣として力を発揮できるのは一日に15分だけ(ちょっと長いウルトラマン)。
ジキルとハイドのように入れ替わり、ジキルはハイドの存在を知らない。
お互いに意思疎通する手段を持たず、最初の「会話」は居合わせて寄生獣に脅されたチンピラを通じての伝言だし、交換日記まがいのメモのやりとりだったりする。
直接、対話ができないし、お互い好きでもないのに育っていく信頼と理解がいい。不合理だと思いつつハイジ(チンピラが寄生獣につけた名前。ハイドから)はスインの復讐を理解し手を貸すし、なかなか現れないハイジを待ちながらスインは自分を守るハイジへの信頼を語る。
ハイジはスイン以外とは多くを語っている。
スインをつけねらう寄生獣対策チームの女性チーム長を救った後、「なぜ私を攻撃しなかった?」という問いへの答え。
そして、さんざんスインを追い回し、拘束し、「生け捕りできないなら射殺せよ」と命じたチーム長に
수인이를 부탁한다(スインを頼む)
と託してハイジは消えスインは意識を失う。
字幕は「真似をしたのだ」になっていたが、原文は「真似をしたかったのだ」。
人間的な感情を持たない寄生獣に生まれた人間的な感情。
『寄生獣』はLanguage Reactorがオンになっていたから韓国語字幕も表示できてよかった!
ただ、難点はLanguage Reactorは画面に表示されたテキストを翻訳しないことがあること。
最後にチンピラがハイジから託された手紙を「目の前で読めと言われたから読む」と朗読するのだが、最後の1行だけは「これは読めない。一人で読めよ」と手紙を手渡す。
その最後の1行、訳してくれよ;;
좋든 싫든 너는 혼자가 아니다.
好もうが嫌がろうが、お前は一人じゃない。
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