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童話/児童小説(たぶん)

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児童小説(短編) おとなの味

 ぶあつい、重たいドアを、ユヅキはからだごと、ぶつかるみたいにしておし開けた。頭の上で、カラン、コロンと、そうぞうしい音が鳴った。
 カウベルっていうのだ。
 前に来た時、おじいちゃんから教わった。

「あのぅ。すみません……」
 ユヅキはそう言ったきり、その場でもじもじとした。中に入ったはいいが、そこからどうしていいのかがわからない。
「あら。松本さんのところの」
 よかった。カウンターの中にい

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