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渡辺真知子というひと。(7)

ああ、いつのまにか ああ、時はすぎて ああ、季節はもう秋です

これから「季節の翳りに」が似合う季節になりますね……まだまだ残暑を感じる地域もあるのでしょうが、わたしの住むところは暑さのピークは越えてしまったようです。これから寒暖差が激しくなっていくとのこと。まだ「秋」は感じませんけどね。

女心と秋の空。女性の心は移ろいやすいと言われますが、男女関係なく、占いやジンクスなどに左右されやすい人は多いかもしれませんね?

わたしは、以前ほど占いに固執していませんが、真知子さんはどうなのでしょう(余計なお世話)

道に迷って「いかさま占い」真知子さんは占い好き?

デビュー当時の雑誌に、占星術・姓名判断の話題が出てくる。「海と愛(p.53)」マリッジの欄より。

26歳か、できれば28歳。27歳だと離婚する、とよく言われますのでさけようと思ってます。五味康祐(ごみ・やすすけ)さんの占いでは、36歳の時にうまくいっている男性と、一生つきそっていくんだそうです。

この五味康祐さんは小説家。様々なことに通じていたようで、手相・観相学(人相)についての著作も残している。1980年に58歳で亡くなったそうだが、1974年に発表した文章で「自分は58歳まで寿命があるはず(観相学によって)」と書いていたらしい。

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5枚目のLPタイトルは、ご自分の星座にちなんだ「Libra(ライブラ)」である。

ネットのどこかでふりがなを「リブラ」としていたが「library(ライブラリー;図書館)」と同じで、読みはライブラだ。帯にも大きくライブラとカタカナ書きがあるし、ライブ音源でもライブラとはっきりおっしゃっている。

――これだけ何度も強調すれば、もう間違えられないと思うけど。

ただ、10月23日は星座の変わり目なので、真知子さんは限りなく蠍座に近い天秤座だ。相当前だが、10月23日からを蠍座とする占い本も見たことがある。「海と愛」のページをめくると、真知子さんは天秤座と蠍座のいいところ――美しさと情緒性――を併せ持っているとの占星術結果がでている。

ちなみに当時の真知子さんは「ほんとは、けんかは大嫌いで、誰とでも最低限、お友達でいたいの」など、天秤座に関連づいた、バランスを意識したコメントをしている。

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デビュー曲「迷い道」の

いかさま占いは続く スペードをハートに

このフレーズは有名だが、ほかにも占いに通じる曲はある。LP「そっとふりむいて」4曲目に収録されている「思い思われ(作詞・作曲:渡辺真知子)」だ。

思い 思い思われ ふりふられ

偶然かもしれないが、いわゆる「ニキビ占い」を連想させられる。顔のどこに「ニキビ」ができたかによって「これは、ふられニキビだ」「思われニキビができちゃった」と一喜一憂するアレである。

昔、少年ジャンプの「きまぐれオレンジ☆ロード」が大好きで欠かさず読んでいて、どの回だったか忘れたけれども、ちょうどこのニキビ占いが出ていた。オレンジロードで覚えていた呪文のようなフレーズのおかげで「思い思われ」には、初めて聴いたときから妙な親近感があった。

当時の記憶では、おでこにできた場合は「思いニキビ」で、あごは「思われニキビ」。右頬が「ふりニキビ」で左頬は「ふられニキビ」……のはずだった。

しかし、まさかと思ってニキビ占いを検索すると、どのサイトでも右と左が逆で思わず「嘘でしょ~?!」とわめきそうになった。コミックスがなくて検証できないのが残念だ。

それにしても、あの手の占いはどうしてもバリエーションを増やしたいらしい。眉間・こめかみ・フェイスライン・口まわり、挙げ句の果てには顔以外ですってよ。男女で上下と左右の意味が逆さまだという説もある。やれやれ……却ってうさんくさくなる。

どちらにしても、真知子さんが占いを意図して歌詞に入れたかはわからない。

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