会社からの評価が不当だと思った時に読むノート
新年度が始まる前に
3月です。4月からは多くの人が新年度を迎える時期であり、また会社員をしていると評価を言い渡され、来年度に向けて気持ちを切り替えるシーズンです。良い評価だった人もいれば、いまいちだった人、中にはなんでこんな評価なんだと不満な人もいるかと思います。
こういった評価は内容はどうあれ、自分の中で咀嚼して、切り替え次に向けて何をしていくべきかと切り替えていくのが大事だと思います。
ポジティブな評価は嬉しいし、頑張ろうと思いますし(過剰に喜んで空回りするケースもありますが。。)、ネガティブな評価は反省しつつも次に活かしましょうというのがお決まりの評価の受け止め方ですが、現実問題そうもいかないことも多々あります。
今回は会社員だった頃評価に対してどう咀嚼していたか、そして会社員を辞めてから気づいた点も含めて、どうやって評価を捉えればいいか。特にネガティブな状況を中心にお話ししようと思います。
評価ってそもそも何?
そもそも会社からの評価ってなんでしょう。まずそこから理解が必要です。
当たり前のように、毎年会社から評価され、その評価を指針として、次はどうしよう、もっと良い評価をもらうためにはどうしようと、考えているかと思います。
でも実は、この時点で大きな誤解、理解不足なところがあります。
それはあくまで「会社からの評価」というのは「会社にとって有益か」しか測られないということです。
評価制度は会社によって色々ですが、この「会社にとって有益か」を測っているということは揺るぎません。これが業績評価だろうが、360度評価だろうが、スキルや知識といった能力評価だろうが、全部最終的には「会社にとって有益か」に行き着きます。
ありがちな不当な評価
よく耳にする会社からの不当な評価はこの「会社にとって有益か」という点に気づいていないことがほとんどです。
例えばこんな「不当な評価」がよくあります。
男女で評価基準が違い、女性に甘い評価をされる
売上に直結しない業務が評価されない
産休、育休を理由に悪い評価をされた
馬の合わない上司に評価されなかった
自分のチームはいい結果を出したのに隣のチームのせいで評価が下がった
会社の都合で本来の業務外の仕事をさせられたのに評価されなかった
出来の悪い上司のせいで自分も評価されなかった
ここにあげた「不当な評価」は私も感じた事や聞いた事があるものがほとんどです。
そしてこの「不当だ」と感じるのは「会社として有益か」を測っていることを理解していないからなことがほとんどです。
会社は業績をあげることをミッションとしていて、それに直結するものを評価する、それもなるべく効率よく評価する必要がある。
この視点に立つと「女性管理職を増やせという業界団体、投資家の圧力がある以上、女性社員を大切にしなければならない」であったり、「目に見える業績をあげていない以上、慎重な評価をしなければならない」みたいな理由で「不当な評価」がなされているのは、理解ができます。
もちろん、本質には反しますし、こうならないことが望ましいですが。
そう考えると、そもそもこれらを「不当だ」と嘆くこと自体、ズレているんです。
運動会の日に雨が降ったら残念だとは思いますが、不当だ!とは思わないですよね?
不当だと感じる人に欠けてる視点
とはいえ、不当だ!って思ってしまう気持ちもすごく分かります。ですが、そもそもこの評価が「会社として」の評価ということを忘れてしまっていませんか??
「会社として」があるということは別の視点のすごく大事な評価があります。
それは。。。
「自分として」の評価です。
「自分としての評価」というのはもう少し丁寧に言うと、自分の人生という視点に立った時、有益な時間を過ごしていたか。ということです。
終身雇用を前提として、一生涯いまの会社に身を捧げると心に誓った人は
「会社としての評価」≒「自分としての評価」
となるかもしれませんが、多くの人は自分の人生を充実させるためには転職や起業、その他今の会社を辞めてもいいと思っているのではないでしょうか。
ってことは
「会社としての評価」≠「自分としての評価」
です。
つまり、100点のうち50点分の評価が「会社としての評価」なのにそれだけをみて、全てだと思い込んでしまっているがために「不当だ」って感じるんですね。
まず残り50点を評価してみましょう。
自分としての評価はどうやるの?
「自分としての評価」をどうするか。
これには決まった方法はありません。ですが、
少なくとも自分の人生という視点で今の会社はどう自分の役に立つか
ということを考えなくては行けません。
超短絡的には「妥当な給与が支払われているか」ですし、「労働時間は適切か」ということもあります。ですが、もっと大事なのは
「会社から何を学べているか」ですし、「自分の人生に役立つ経験を得られているか」だと思います。
会社は自分を利用して利益をあげようとしていると同時に、自分は会社を利用して自分の人生を豊かにしようとしているということを忘れてはいけません。
そして自分にとって大事なことは後者の「自分にとって会社は役に立っているか」ということなんです。
「会社からの評価」が「不当だ」なんてどうでも良くて、自分にとっての会社の評価がどうかってことに重点を置いて、会社が役に立っているならいいですし、役に立ってないならなにかアクションをすべきです。最悪会社はやめたっていい。だって自分にとって役に立たない会社なんですから。
経営者の視点では、そうならないように、従業員にとって価値のある仕事にしていかないといけないですし、機会を創り続ける必要がある。
この点においてはあくまで経営者(雇用する側)と従業員(雇用される側)は対等です。
最後に
今回は「会社からの評価」なんて大した意味ないから一喜一憂せず、「自分にとって会社は有益か」という視点で会社を評価してやろう。
という話でした。
何事でも感情的になりそうな時、ネガティブになりそうな時に、この1つメタな視点で物事を捉え直すというのはすごく大切ですね。
おまけ
逆に、この2つの評価軸を見誤って「自分としての評価」しか見てない人もたまに見ます。こういう人は、能力がないのに、やたらキャリアだけ立派だったり、すごく短い間にやたらたくさんの企業を転々としていたり。。。
こういう人には圧倒的に「自責」の考え方が足りないのですが、この話はまたの機会に。
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