アンケートへの回答その①「情報選択」「アップデート」

2023年12月23日に代々木のA Talk Club WOOFERにて開催したイベント
「ミラッキの2023忘年会&反省会(人生の)」
こちらの会場アンケートで寄せられた質問にお答えします。

ラジオも動画もSNSも無限にある中で
 どのようにインプットする情報を選んでいるのか?
 自分のアップデートの仕方を聞きたいです。

「情報選びの方法」と「アップデートの仕方」という2つの質問です。

「情報選びの方法」


私の場合は「近くの人が喋っていることを大事にする」です。
家族や友人、電車内やファミレスで聴こえる知らない人の会話、
マスターと客の会話など・・・
生身の人から出たものは「インプットしよう」とせずとも、
取捨選択することなく体や頭に入ります。
入ったことに意味があるのか、役に立つのか。
それはわかりません。
でも、生きている間の大半の事は「正直よくわからない」ので
問題ありません。
「よくわからない」を「あり」にする。
「よくわからない」の存在を認める、肯定すると
「無駄」「意味」「役に立つ」から解放されます。

インターネット、SNSは
「多くの人が見ているもの」を見せようとします。
自分で選んだ情報を読んでいるつもりでも
「選ばされている」というのが本当のところ。
大半の人と同じものを見ている。

クリックせずに得る情報、アルゴリズムに選ばされない情報、
情報を「まったくの偶然」で得られる方法として
「人の会話」があります。
非効率かもしれないし、正確ではないかもしれない。
ただ、効率よく正確に得られる情報は、
もはや今、誰もがアクセスできる情報です。
(そういう状況ゆえにフェイクニュース、
 偽情報が跋扈しているともいえます)

ひとりで店に入り、隣の席の会話を聴く。
その会話は、そこでしか聴けないラジオ番組。
別の席にチューニングして、別の番組を聴く。
ひとりでご飯を食べること自体を
珍しがったり、面白がったりする人がいますが、
その人は聴くことができないラジオがあり、情報があります。

2つ目の質問「アップデートの仕方」


アップデート=コンピューターやスマートフォン、
       アプリなどを最新の状態にすること
転じて「考え方を最新のものにする」という意味で使われています。
「自分のアップデートの仕方」を聞きたいというのは
「自分を最新の状態にする方法」と解釈してよいのでしょうか。

アプリをアップデートしたら、自分は便利だと思っていた機能や
好きだった機能が消えてしまったという経験、誰もがあると思います。
機能的には便利になっても、気分的には面白くない。
これは、人間における「アップデート」も同じことで
「最新のものが是、古いものが非」というわけではありません。

「時代が変わったのだからアップデートしましょう」というフレーズで
過去の考え方、やり方を淘汰、抹消すると何が起きるのか。
消したものが、まわりまわって形を変えて復活する。
「なぜ、何がそこに存在し、いつ、どのタイミングから
 よくないものとなってしまったのか」
それらも一緒に淘汰・抹消してしまうと、
形を変えて復活してきたものに対抗できない。

「最新のもの」も、立ち止まって考えると
「最新」以外のバリューがないものがあります。
「新しいものの皮をかぶったかつての悪魔」
アップデートされたのは「詐欺の手口」だった、
ということもよくあることです。

なので、とりいれるもよし、手にとって棚に戻すもよし、
という姿勢でいて良いのではないでしょうか。
そして、淘汰されようとするものも手に持っておく。抹消しない。

「アップデート」という言葉をそう簡単に飲み込まない。
「演歌は日本の心です」のような、
「いかにもそれっぽいけど、立ち止まって考えた時、
 ちょっと何を言っているかわからないフレーズ」を受け入れない。
(※この類のフレーズは、日本語として破綻しているため
 「事実ではない」という指摘もハネのけてしまうタチの悪さがある)

「アップデートをせまってくる人」が、
本当にアップデートできているか、
何がどうアップデートされた人なのか、
どういう意味で「アップデート」という言葉を使っているのか、
じっくり観察することからはじめてみてはいかがでしょうか。

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