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炊飯器からあざと発見を得た日。

先日仕事から帰宅した家族が夕飯を終え、
炊飯器に残るご飯と内釜を取り出し、
そのまま本体を冷ますために蓋をあけ放っていた時のこと。

冷蔵庫から食後のデザートと食器棚からフォークを取り出し手に持ち、
振り返った瞬間、
私の左ひじが炊飯器の蓋にぶつかり70~80センチの高さから落下。
咄嗟に出たのは左足。落下してくる炊飯器を支えようとするも、
太ももでバウンドし炊飯器は回転して床に落下・・・
物凄い音を立てて落下するもんだから家族もビックリ(そりゃそうだ)

炊飯器は蓋の部品が折れて閉まらなくなり、買い替えが決定。
私の太ももには500円玉ほどのあざと、たんこぶが。
買い替えるための出費と使えるものを壊してしまったショックから、
とにかくテンションはガクンと落ちていた。

翌日になりショックも軽減され、ふと思う。
なぜ咄嗟に出たのが足だったのか?
両手に持っていたお皿とフォークを放り出して、
炊飯器をつかむことはできなかったんだろうか?という謎が。
私が食べるためのデザートでもなければ、片方はフォーク。
どう考えたって炊飯器のほうが私にとっては大事な存在だったのに。

そこで考えた。
人は両手に荷物などを持ったまま転ぶと、顔や体からいく。
持った荷物は手放さない。それはよくあること。
それと関係があるのではないかと調べてみると、
これがなかなかに答えが見つからず苦労した。

でもいくつか人に聞いたり調べて見つけたものを書き出してみる。

  • 人が転びそうになった時、無意識に手を使ってバランスを取ろうとするが、両手が塞がっているとその動作が制限される。

  • 転倒する危険があると、脳は手で身体を守ろうとするが、両手が物でふさがっているとこの反射が抑制される。脳は瞬間的に複数の反応を処理するために物を手放すという選択肢が後回しになることがある。

  • 転びそうになった時、無意識のうちに持っている物をおとさないようにしようする意識が働くため。(例えばスマホなど大事なものはなおさら)

ようは、両手が塞がっていたら、
余程の訓練でもしない限り咄嗟のことに対応できないということと思う。
無意識に反応してしまっている以上、
どれだけ大事じゃないものだとしても、何かしら両手に持っていたら、
転びそうになっても、上から物が降ってきても、
持ってるものを投げ出して、もしくは、持ったままで手を出す行為は、
相当困難なことだと感じた。

今回の件を教訓にすると、
必ずどちらかの手は空けておくのが望ましいだろう。
そうすれば、万が一転んでも手が付けるだろうし、
今回のように物が落ちそうなときには、キャッチできるかもしれない。
めったに起きないことだからこそ、大事になる前に用心しておきたい。
とはいっても、料理を運んだり買い物をした荷物を持ったり、
結構な確率で私の両手は塞がっていた。



炊飯器を落として壊してしまったことについて、
私の性格を見抜いてか、両親が言ってくれたのは、
「もう8年も使ってそろそろ替え時だったからいいのよ」とか、
「太もものあざ程度でよかったじゃないか、
足の指に落ちたら骨折してたぞ」など、
責めることもできただろうにそんな風に言ってくれ本当にありがたい。

そんな風に言ってもらったので、
私は翌日買いに行く炊飯器の価格などを調べて、
少しでも安く買おうと思った。

私は基本的に大型家電などは値段交渉をしてから購入する。
(メーカーによっては無理だけど、大丈夫なこともある)
そのためには下調べは必須で、
出先のついでなどで実店舗をいくつかまわったり、
オンラインストアなどでの価格も一応参考にする。
今回は突発で購入することになったので、
お店のチラシ情報とオンラインストアと価格ドットコムで、
安すぎる金額を除いて、ここまではいけるかな?
という平均的な金額を自分なりに決めておいた。

いざお店へ。
今回は大型家電ではないので、
正直値引きは無理かもしれないという頭もあった。
しかし、どうせ買うならダメもとでチャレンジしようと決めていた。
今回購入する予定の炊飯器は、他店舗で広告に掲載されていたもので、
お手入れ簡単というのが好きで長年使用していたタイガーさんを再び。

「これっていくらになりますか?」と、通りかかった店員さんに聞くと、
その方かなり威勢のよい女性店員さんだった。
「うちのネットショップ見てくれたその金額でいいわよ。」
と言われ調べると、
他店舗の税抜き価格と同じ金額がこのお店では税込みでいいと言っている。
これはまぁまぁいい線いってるけど、端数が気になる。
「端数って切ってもらえたりします?」と伝えると、
「あ~いいわよいいわよ!きっちゃいましょう」って驚くほど元気。
その勢いで即決。お店に入って30分もしないで出てきたような(笑)

当初考えていた金額より3000円ぐらい安く手に入り、
私のチクリと刺さった罪悪感もサラサラと溶けていった。


後日談。

もし蓋が壊れていなかったとしても、
落下して炊飯器にかなりの衝撃が加わったことで、
内部の見えない部品が壊れている可能性もあり、
例え使えたとしても使用せず買い替えだったと家族に言われた。
(私は蓋が壊れていなかったら使っていたかもしれない・・・)
もしそのまま使って、
夜に予約炊飯を利用して寝てる間にショートでもして火事になったら、
それこそ一大事すぎて目も当てられない。
家電製品は通電しているので、きちんと使用しないと怖いと思った。
「無知」は色々な意味で危険だと痛感。
もう少しかしこくならねば。


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