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2019年9月の記事一覧
短歌をはじめたころ(辺見丹)
夜、タイムラインを遡ると、はりーさんが一冊の本の写真とともに「中崎町の葉ね文庫で中澤系uta0001.txtを買った」とツイートをしているのが目に入った。4年前のことだ。
はりーさんは名前をはらだ有彩さんといい、イラストレーターなどをされている方だった。友人のすすめでフォローしていたのだが、私服の写真をその雰囲気に合ったテーマ曲のタイトルとともによく投稿していて、いつもそれをなんとなく見てい
短歌をはじめたころ(山崎聡子)
短歌を書きはじめたのは、大学二年生のとき。水原紫苑さんが受け持っていた、創作実習の授業がきっかけだった。当時、水原さんの名前もシラバスではじめて知ったぐらい短歌とは無縁だったのだけれど、それでもその授業を取ろうと決めたのは、高校の授業で書いた短歌が意外なほど褒められた、といううっすらとした記憶があったからだ。
その歌は、「床板の割れ目に西瓜の種落としおおきくなれよとひそかに願う」というもので、
REIWA NEXUS はじめのことば
いつか、きっぱりと短歌をやめてしまう日のことを考える。「なにか一生続けられることをしてみたい」と思って、十年前に短歌を作り始めた。そのもたらす意味とは不釣り合いに軽い決断だったわけだが、周りの人や少しの運にも恵まれ、たぶん幸福な十年だった。仕事が忙しく(つまり結構楽しくて)、どうにも短歌に手が伸びない日々もあったけれど、短歌はずっと私を待っていてくれた。
はじめのうちは、大学の図書館で『現代