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実践型インターンシップ実施企業インタビューvol.9 株式会社羽後麦酒 鈴木隆弘さん

こんにちは、NPO法人みらいの学校のインターンシップ生、岩橋瑞樹です。

今回は、2019年春にインターンシップを実施された、「株式会社羽後麦酒」、代表取締役の鈴木隆弘さん(以下、敬称略)へのインタビューを以下にまとめております。

羽後麦酒は2017年羽後町に秋田で4番目のクラフトビールブルワリーとして誕生しました。羽後麦酒の鈴木代表は「大好きな羽後町を元気にするきっかけを作りたい!」という想いを常に胸に抱いており、町を見渡した時に羽後町には多くの特産品があるなかで、地酒と言えるものがなく、お酒造りを町おこしにできないかと考えました。現在では地域の農作物を使った季節限定のクラフトビールを数多く送り出し話題となっています。

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プロジェクトでは、「“クラフトビールは初めて”という女性に向けて飲みたくなるような羽後麦酒の魅力を発信する!」という内容で実施しました。

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岩橋「実践型インターンシップを実施された理由を教えてください。」

鈴木「自社は、設立当初から私を含めて2人ですべてをやっています。人が足りないこともあり、私の中でイメージしていることはあっても試すことができないということが多くありました。そのような時に、コーディネーターさんに大学生を活用した“実践型インターンシップ”の提案をしていただき、“普段できないことを試せる”という自社としてはとてもありがたい機会だと感じたことがきっかけです。」

岩橋「インターンシップを通して得た成果を教えてください。」

鈴木「本来のプロジェクトの成果としてではありませんが、今まですべて手書きでおこなっていた資料や税務の関係書類の作成に関して、データを一度に様々なところからやりとりできるスプレッドシートをインターン生に作ってもらうことで、仕事の効率をあげることができました。いままでもパソコンを使ってはいたのですが、パソコンを利用して仕事効率をあげるというところまでなかなか進められていなかったのでとても助かっています。」

岩橋「インターンシップを通して得た価値や利益について教えてください。」

鈴木「やはり、スプレッドシートを作ってもらって、2人という限られた会社の人数のなかで普段の作業量を減らすことができ、通常業務でできることが増えたということが価値だと感じています。今回は、元のプロジェクトの内容が漠然としすぎて、実際に何をするかという点が明確ではありませんでした。しかし、インターン生に来てもらってどんなことをやりたいかを聞く中で、別のプロジェクトというような形で、インターン生の得意分野を活かすことができたのはお互いの利益になったと思っています。また、インターン生には、InstagramやTwitterなどのSNSページも作成してもらい、「羽後麦酒」として情報発信できる場所ができたのは現在でもとても役に立っていますし、私たちが気づかなかったSNSの有効性に気づかせてくれたのはとても大きな価値だと感じています。」

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岩橋「実施期間中に不安や問題点などはありましたか?」

鈴木「インターン生が提案してきた案件について対応できない案件がでてきたらどうしようという不安やインターンシップ実施に対する経済面の不安はありましたが、インターン生と接する中では、特に不安はなく若い子の考え方を吸収することができとても良い機会になりました。プロジェクトとは関係のないところでも、日常業務や雑用なども手伝ってくれてとてもありがたかったです。特にクラフトビールのラベル張りをがんばってくれて、自分なりの目標をもって積極的にやっていて私としてもとても楽しかったです。」

岩橋「インターンシップを実施するなかでご自身の心情の変化はありましたか?」

鈴木「私自身、インターン生から学生特有のいろいろな視点の話を聞けて、いままで決まった価値観にとらわれていたと感じましたし、逆にあらたな価値観がうまれました。自分とは歳が一回り二回りくらい違う子の意見は的を射ていて、自分と違う方向性や見過ごしている部分にきづかされました。また、出先でデータを確認できる仕組みを作ってもらったことで、お客さんとデータをもとにしたより具体的なやり取りができるようになり、会社の経営に関しても、改めてどんどん利益を出していかないといけないと思うようになりました。自分の身の回りの仕事についても、自分がやるべき仕事と、他人に任せることができる仕事にわけることができ、自分が本当にやりたいことに力を注ぐためにも、事務員さんを雇いたいと思うようになりました。」

岩橋「実践型インターンシップを実施することによって企業にどのような価値があると思いますか?」

鈴木「どんな大きさの会社でも、社会経験のない、社会の仕組みにとらわれていない大学生のような若者を会社に入れることで外の空気を入れてくれるとても貴重な機会だと思います。大学生は話していて面白いですし、いちいち説明しなくても自主的に動いてくれます。デジタル的な部分も詳しく、逆に私たちがシステム的なことを教えてもらうなど相談できる子も多いです。私たちが若者から得るものはとても大きいですが、実社会の空気感を経験できるなど、インターンシップをしている若者が得るものも大きいです。1ヶ月という短い期間で瞬間的に変わることは少ないですが、時間が経ってあらためて振り返ってみるといろいろなことが思い出されて1ヶ月という期間をとても長く感じます。特に新卒で社員を迎え入れることが難しい企業にはぜひ実施してもらいたいです。人を迎え入れる回数が少ない分、若者を通じて外の空気を入れることで感じることのできる価値はとても多いです。」

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岩橋「鈴木さんにとってのインターンシップとは何ですか?」

鈴木「“出会い”ですね。インターンシップのような機会がないと大学生などの若い子には出会えないですし、若い子の考えも知ることができなかったと感じています。私自身、インターン生に来てもらったことで意外に影響されましたし、短い期間でしたが様々な考え方を得ることができて、インターン生のような外からの視点を持った人がいたからこそできそうなことに気づくことができました。今回インターンシップをやってみて、インターンの成果が経済効果として現れると採用につながるかもしれないと感じました。私たちのような小規模の企業こそプロジェクト型で一定期間インターンシップを実施して外の人をいれることで、若い考えを吸収することができ、人を雇う練習にもなり、とても貴重な機会であると思います。」

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鈴木さん、お忙しいなかインタビューに答えていただきありがとうございました!

羽後麦酒は、王道のクラフトビールから、地域の産品を原料とした様々なビールもつくっています。「羽後麦酒」についてもっと知りたい!という方はコチラからご覧いただけます!


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