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学生の挑戦心レポ⑦ ~インターンシップの経験から、学んでいく力を身につけた!~

今回の「学生の挑戦心レポ」は、2019年夏に秋田県雄勝郡羽後町の企業「株式会社マインド(葬祭業)」さんで、4週間のインターンシップをおこなった“長井風歌”さんです。

インタビューを担当してくれたのは、当法人に2020年3月8日~14日にインターンシップしてくれた、秋田県立大学に通うの長沢咲希さんです。

長井さんは「終活のイメージを変える新しい企画を立案する!」という実践型インターンシップに参加されました。
インターンシップ参加前とその後にどのような変化があったのかを話してくれました。
長井さんが取り組んだインターンシップの詳しい内容はコチラから。

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プレゼンテーション1

咲希)はじめまして!
長井さんが、株式会社マインドさんでのインターンシップに挑戦しようと思ったきっかけを教えてください。

風歌)わたしは、地方に一定期間住込みしてインターンシップするという内容の「地域ベンチャー留学」の都内で開催されるマッチングフェアに参加して、株式会社マインドさんのインターンシップを知りました。
フェアに行った時は、どこに行きたいとかなかったですが、マインドさんのインターンシップを紹介しているブースにいって、話を聞いて「やってみたいな!」と思ったんです。

咲希)フェアには、なぜ参加しようと思ったんですか?

風歌)大学のゼミの先生にフェアの詳細を聞いたのがきっかけです。
先生が学内のインターン関係をまとめている方で「とりあえず言って来て」と軽い感じで勧められたんです。その時、わたしは何をやりたいとかなかったので、行くだけ行こうといった感じで…(笑)

咲希)紹介されたフェアに行ってみたら、マインドさんのインターンシップが面白そうだなと思って参加したという感じだったんですね。

風歌)話を聴くだけで終わりにしようと思ってたんですが(笑)
フェアで紹介している各地域・各企業のインターンシップに対する大人の人たちの熱い気持ちを聞いて「自分もこういう輪に入りたいな」と思って参加しました。

咲希)他にもいろんなインターンシップがあったと思うんですが、株式会社マインドさんを選んだ理由は何ですか?

風歌)葬儀屋さんがインターンシップで学生募集しているのは“めずらしい”と思ったのと、将来の就職先としてブライダル関係が結構気になっていたんです。
結婚式場でアルバイトしていることで、冠婚葬祭業全般に興味があって葬儀屋さんも見ておきたいと思ったことからです。

咲希)わたしも葬儀屋さんのインターンってあるんだと思いました!
では次の質問で、インターンシップに挑戦するにあたり不安とかはありましたか?

風歌)1DAYのインターンすらやったことなかったので、自分がどう企業の人と関わればいいのかもわからないし、インターンで求められないとは思うんですけど、葬儀屋さんって専門知識を持っておく必要があると思ったので、ちょっとは知っとかないといけないのかなという知識に対する不安がありました。

咲希)その不安ってどういう風に解消されましたか?

風歌)まず、ゼミの先生に感じていた不安を話したんです。そしたら「長井さんは考えすぎだからー!もっとやってみないと分からないし!」と言わたりして、「確かにそうかも!」と思ったし、専門知識については面接時、企業の人にその必要性の有無を質問したら、「そのような専門知識は必要ないですよ」と回答いただけ、わたし自身も逆に知識が少ない方が有利なことがあるかもしれないと考え、不安なく参加することができました。

咲希)「知識が少ない方が有利なことがあるかも」って、どのようなところで感じたんですか?

風歌)知識があると「わかってるから聞かなくていいや」とか思ってしまうこととかあるような気がするんですね。知ってても聞くことも大事だし、知識が少ないからこそ、周りに頼るコト、知らないコト、不安なコトをすぐに聞くし話すだろうし、そのほうが会話の機会も増えて人間関係が深まるのが早いんじゃないかと感じたりして。
インターンシップで企業に行ってコミュニケーションをとるうえでは、知識が少ない方が有利な部分もあるんじゃないかなと考えました。

咲希)すごくいい考え方ですね!専門知識という話もありましたが、参加されたインターンシップで、自分のこの部分は貢献できるんじゃないかと感じていたところはありましたか?

風歌)専門知識がない人ということは新入社員のような立場になるので、従業員の方が教えるという機会づくりとかで役に立つんじゃないかなと思ってました。

咲希)教えるためには、どうしたらいいかとか企業や従業員さんが考える機会という感じでですか。確かにそういうことはあるかもしれないですね。
では次に、4週間という期間を夏休み期間でインターンシップにあてるということは夏休みの大半をあてることになると思うんですけど、その期間にインターンシップとその他にやりたいことで天秤にかけたものってありましたか。

風歌)2年生って、わたしの周りだけかもしれないですけど、周りは遊んでる人たちばっかりで(笑)、一ヶ月海外留学に行ってる友達もいたりして、その人たちに誘われてもそれをすることが出来なかったから、遊ぶというか学生生活を楽しむ時間とか。インターンしたことを後悔はしていないけど、いろいろ楽しみたかったなという気持ちはあります(笑)

咲希)楽しみたいというのはわかります(笑)
マインドさんでのインターンシップを振り返ってみて、その期間は最適だったと思いますか?

風歌)参加したプロジェクトという意味では1ヶ月は短ったなと思っています。
内容ってことより出すべき成果に対して自分自身の能力が達してなかったと感じていて、能力と期間のバランスからかな…
なので、時間を掛ければもっと良いカタチで終われたんじゃないかと、振り返ってみてそう感じています。

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咲希)プロジェクトの内容的とか期間で難しいと感じた部分があったんですか?

風歌)そこが専門知識とかに関わってくる部分かもしれなくて。
何も知らず飛び込んだので、覚えることに時間がかかってしまったから・・・
企業のみなさんに仲良くしていただいて、「もっとこの企業でやりたいな」と、感じたことからも1ヶ月は短かったなという思いがあります

咲希)「わかってきた!」となった時に残りの期間が短いと感じたんですね?

風歌)そう!「もうちょっとで全部まとめなきゃ」って感じでした

咲希)2年生で、はじめてインターンされたということでしたが、大学生活においてインターンシップへ参加する時期としていつが適切だと感じていますか?

風歌)1年生の時からもっと動けば良かったなと思っています。わたし、やりたいことが全然見つかっていなくて…。今も探しているところなんですけど、それが決まっていれば絞り込んで色んなことをやっていけると思うんです。けど、いろんなことをやってみようと思って他のインターンも探してるけど、コロナの影響で説明会とかがなくなちゃって…。
やりたいけど今は動けないという感じです。
将来とか学生生活のこの先にやりたいことが決まっていれば、早く動けて不安なく過ごしていけると思う。

咲希)学生のうちにやれることは色々やっといたほうがいいって感じですよね。
実は、わたしも今のインターンシップがコロナの影響で、すべてオンライン・リモートになってしまってインターン先や一緒にやってる人とも直接はあったことなくて、「なんか新しいことやってるなー」といった感じがしてます。

参加前にインターンシップに期待したことと、実際に現地に行ってやる中で感じたギャップはありますか。

風歌)わたしの苦手のことが「パワポ作る」「報告書や文章にまとめる」ってことなんです。授業のレポートも苦手なんですけど(笑)
インターンシップでは、企業の人に報告書提出する機会もあったんで、このような経験をすればチカラがつくって単純に思ってたんです。けど、報告する量がたくさんあったときに大事なところだけをまとめるっていうことに、すごい時間がかかってしまって、このようなチカラは、もっともっと回数を重ね、時間をかけてやらないと伸びないんだなとスゴイ感じたんです。
当初、インターンシップの1ヶ月という期間で伸びると思っていたけど、長期的にやって伸ばしていかないといけないんだということを知って…。そんなギャップを覚えました。

咲希)他にもありますか?

風歌)インターン先には、新卒2年目や3年目の人とか年齢の近い人がいるのかなと思っていたけど、年齢が近い人で30歳代前半くらいだったんです。10歳以上年齢が上の人と、「どういう接し方したらいいのか」、「どういう立ち振る舞いをすればいいのか」というのはすごい悩みました。大学生活やアルバイトでは、同じ年や年齢の近い人がいるなど、そういう環境で過ごしていて、年上の人と話すのは苦手ではないけど、そういう機会が少なかったので・・・。
想定と違ったという部分でのギャップがありました。

咲希)色々悩んだお話しがあったんですが、インターンシップ期間中やその後で、自分の変化や成長を感じられたところはありましたか?

風歌)インターン中は、悩みの方がほんと多くて成長を感じれなかったんですけど、その後普段の生活に戻って大学が始まった時に、今までは「単位がとれればいいや」という簡単な気持ちで勉強していたのが、インターン中に能力が足りないと感じた部分に対して、「こういう授業を選択してみようかな」とか、学習面に対する意欲の変化、授業内で自分から発表したり、積極的?というか、貪欲になって「わたしやろう!」って気持ちが大きくなりました。

咲希)インターンシップ期間のどういう経験が、学習意欲とか積極性につながったと感じていますか?

風歌)インターンシップの最後の成果報告会で、顔が凍っちゃうくらい緊張してしまい、すごい言葉もつまるし(笑)。わたしプレゼンがすごい苦手で、上手くできずに終わってしまったんです。それが一番反省している部分なので、その後「プレゼン資料を上手く作れるよう頑張りたい」「緊張せずに人までしゃべりたい」と思って、後期の授業はプレゼンに関連する授業や緊張する気持ちをどう対処していけばいいかと考えて心理学的な授業とったりしました。プレゼンに対する本とかも結構読みました!

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咲希)インターンで経験したからこそ、伸ばさなきゃってチカラを発見したんですね!
やりがいや達成感は、どのような部分で感じましたか?

風歌)インターンシップにおいて求められていた成果物を最終的に完成し提出できたということ。目に見える成果をつくれたことにやりがいを感じましたし、時間が経つごとに普段の業務で任されることも多くなっていき、「この会社に近づいてきたな」と思って、人間関係の深まりとかにもやりがいを感じました。

咲希)普段の業務はどういうことをやられてたんですか?

風歌)インターンシップ先がどのような業務をやっているかを知るための機会として、お葬式後の会食の配膳とか片付けなどです。ブライダルのアルバイトでこのような経験をしていたので役に立ったなと思いました。

咲希)インターンシップを実施していた企業側が変化したと感じた部分はありますか?

風歌)自分が気づいたというか相手から言われたことなんですが、私がインターンシップ生として入ることによって、「企業としても従業員も業務を一から教えるためにはどうすればいいか、ということを考えるきっかけになった」と話しておられました。
今までは長く働く従業員に新入社員の教育を任せておられたようで「教える立場としては3~4年目の人たちのほうが新しく入ってきた人の気持ちがわかるのではないか」とか、「教えることでその人の得意な部分を見つけ出す・考えるきかっけになった」って話しておられました。指導とか姿勢のような部分を、わたしがインターンで来たから考えれたんじゃないかと感じています。

咲希)インターンシップの経験による自分の変化や成長ってことを先ほどお聞きしたんですが、その経験がインターンシップ後の学生生活などで役にたったことはありますか?

風歌)役に立ったというか、葬儀屋さんでインターンシップしたことでその業界をもっと知りたいって思うようになりました。普段の生活に戻ってから、地元や大学の周りの葬儀屋さんに興味をもったり、卒業生で葬祭業に就職した人に話を聞いたり、就職ってことに対する行動が多くなっていったことが戻ってからの変化で、葬儀屋さんが就職先やキャリアの選択肢になったって感じです。
インターンシップの参加によりその業界・会社を中から見たので、もっと知りたいと思うようになりました。インターンシップ前も冠婚葬祭業は就職先として視野に入れていたんですけど、ブライダル関係強めだったのが、葬祭業という選択肢も強くなっています。

咲希)インターンシップを選ぶ際にどのような経験をしたいとか、どんな基準で選んでいますか?

風歌)「実際にその業界や企業の方と話したい」と、自分がなるかどうかが選ぶ基準かな。
会社の説明を聞くだけというのは参加する気にはなれなくて、業務や内容項目に実際に社員の方と話す機会があるかどうか確認しながら選んでいます。

咲希)マインドさんで実際に働いている人の話を聞くという経験がすごくよかったっていうことですか?

風歌)そうですね。就職してみないと実際わからないこともあると思うんですけど、外から見るだけじゃなくてインターンとかで企業の中に入って見てみたい、感じてみたいという気持ちが大きくなってます。

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咲希)インターンシップをしたことのない人におススメしたいインターンシップとかありますか?

風歌)わたし自身は、実践型のインターンシップをやってみて反省も多いけど、成長も感じられたのでいいなって思います。
自分の周りでは、長期のインターンを途中でやめちゃう人もいますが、途中で挫折しないかとか、不安やリスクとかあると思うけど、長期間インターンシップで会社に関わる方がその会社や業界を深くまで知れるので長期のインターンシップをおススメします。

咲希)自分の経験や、やったことでの成長から長期をおススメといった感じでですね!
では、地域ベンチャー留学のように、地方へ一定期間住込みしておこなうインターンシップの魅力って何だと思いますか?

風歌)わたし自身は、インターン先の企業の人だけじゃなくて、地元の人たちと交流出来たことを魅力と感じています。インターンシップしていた時期は地域の行事である西馬音内盆踊りの期間だったので、企業の人に盆踊りについて詳しく教えてもらいました。そのようなことが話すきっかけになったし、盆踊りの期間中にはインターンシップ先の担当者の人が地元の友人と露店出展してて、そのお手伝いもさせてもらいました。その際、地元の友人の方々とお話して交流する機会があったりしました。地方に行くことによって企業だけじゃなく地域の人とも交流できたことは、すごく良い機会だと感じています。

咲希)地域の人と触れ合う時間やお話しで、どのようなことが魅力だと感じましたか?

風歌)わたしの暮らす首都圏とは、生活スタイルというか環境が全く違うので、普段の暮らしでは知りえないことをいっぱい教えてもらったので楽しかったし、魅力的に感じた部分でした。

咲希)ブライダルのアルバイトをされているとお話しされていましたが、アルバイトで働くこととインターンシップで働くことの違いは何だと思いますか?

風歌)アルバイトは時給が発生しているから、与えられた業務や仕事をこなせばいいやっていう感じがあるんだけど、インターンシップはお金が発生しないことをわかってやっているので、自分のため、能力を高めるために自分から意欲的に行動するといったところが違いでしょうか。
アルバイトの時は、「お客さんのために」とかお客さん中心に考えてたのが、インターン期間中は、与えられたタスクやプロジェクトの成果のために、「こういうこと聞こう」だとか「やろう」とか自主的に動くことができたので、そういう違いだと思います。

咲希)期間中のスケジュールを組むのとか大変ですよねー(笑)

風歌)大変でした。わたしは、2週間くらいスケジュール通りに動けなくて(笑)
後半は2日・1日・半日とかの単位で細かく刻んでみっちり考えて組んで終わらせたという感じでした。

咲希)スケジュールを組む能力とかも身に付いたって感じですか?

風歌)そこも以前より感じますし、意識しています。

咲希)では最後に、長井さんにとってインターンシップの経験や価値は何だと思いますか?

風歌)自分の見つけたいことを見つけられる機会?やりたいことに関しての知識を深めていくツールみたいな、企業の人と仲良くなれる場でもある。いっぱいあるんですけど(笑)

咲希)マインドさんでのインターンが長井さんのその後につながってるんだなというのがすごい伝わりました!
他にも何かありますか?

風歌)やりたいことない人は早めに行動した方がいいと思います。
2年生の夏からインターンシップをやるとか、周りからは早いと言われることもあるんですが全然早くなくて、1年生からこのようなインターンをやっている人もすごいいる。わたしは、1年生の時にやろうかなと考えたこともあるんですが、周りで動いている人が全然いなかったので動けませんでした。狭い世界というか自分の周りだけ見て、「みんながまだやってないからわたしは大丈夫」みたいに思ってたんですけど、地域ベンチャー留学のフェアへ行ったら、視野を広げて先立って行動している人がいっぱいいて、「もっと広い世界で視野を広げて見ないといけない」とか、「わたし全然動けていないんだな」と実感できなかったんで、他の人たちにも、そのように視野を広げて見て欲しい。そんなことがわかると早めに行動できるのかなと思います。

咲希)視野を広げるためにもインターンシップはいい機会だったんですね!
ありがとうございました。

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長井さんは、株式会社マインドさんでのインターンシップ後、2019年12月に開催された地域ベンチャー留学フェアの運営をお手伝いされ、この春には地域へ遊びに来てもくれました。

わたし自身は、地域でおこなうインターンシップの価値のひとつに「その地域や機会における人との出会いにより起こる相互の価値観変化」があると思っています。
コーディネーターとして、その変化が起きる機会の引き出しをたくさん持っていることも重要だと感じています。

長井さん、様々な思いをお話しいただきありがとうございました。



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