ナスの性格と栽培方法 (農業)
こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。昨日はテレビ番組「マツコの知らない世界」でナスの特集がされていましたね。
ということで、今日はナスの話。
ナスといえば高知県。ナスにも様々な品種があり、形状や味・食感が様々で食べ方もいろいろあります。私はシンプルな焼きナスが大好きでトロトロ感のあるのがいいですね!
●ナス栽培の特徴
同じナス科の野菜でもトマトとナスは性格が大きく異なります。トマトは葉 3枚で花がつくのに対し、ナスの花は葉2枚でつきます。 果実がつくごとに 茎葉の成長にストップがかかるため、よほど 養分過多でない限り、過繁茂 する心配はありません。成長に引っ張られないので一旦 、生殖成長に向かえば 果実を太らせ 種をつける方向に突っ走る 行き急ぎ型と言えます。しかも 収穫するのは 完熟果ではなく種をつける前の未熟果です。株への負担がさほど大きくないのでトマトのように 芽かき作業をしなくても自然に次々と果実をつけていきます。そのため放任でもたくさんの果実が収穫できますが、しばらくすると株が弱ってきます。
その一方で 着果数を減らせば 負担が減って株の寿命は延びます。この両者のバランスをどこで取るかによって放任に近い方法から枝の数を決め そこから出る 側枝も 摘心して果実の数を制限する方法までいくつかの仕立て方があります。
●短期間でドカンと収穫する方法
放任してもそれなりの収穫ができるナスの性質をいかした仕立て方です。株元近くから出る側枝には良い果実がつかず、風通しも悪くなるので一番果の下までの脇芽を取り除き、あとは 放任します。収穫についても 最初の 1~ 2果だけは 栄養分を茎葉の成長に回して株を充実させるために小さめで取ります。しかしそれ以降は収穫のサイズになったら取るだけ。追肥も果実の肥大を早めるだけなので不要です。株の支えには支柱ではなく フラワーネットを使います。最初に茎を網目に通せば、後は時々 果実をネットにのせたりするだけで、株が大きくなって茂っても枝が折れずにすみます。収穫のピークは8月上旬頃嫌というほど取れた後はなり疲れで草勢が弱り枝も伸びなくなって終了となります。
●着実に長期間収穫する方法
ナスは 果実をつけ始めたら一気に開花・結実の生育に突き進むタイプです。 果実を成らせる枝を決めて、着果数を減らせば、果実に向かう栄養分が減って生殖成長のスピードが弱まります。 結果として、株の寿命を伸ばせます。 今回紹介するのは2本の枝を伸ばすV字仕立て。しかも 親に対して平行に一列を仕立てることで V 字の内側に手が届きやすくなるというメリットがあります。果実を成らせる枝として伸ばすのは主枝と一番下の下から出る勢いのよい 側枝。第主枝の2本です。果実は伸ばしている2本の枝だけでなく、ここから出る側枝にもつきますが、果実がつきすぎないように切り替えしながら収穫をしていくことが ポイントになります。栽培が長期間にわたるので追肥 が必要です。マルチを貼る時に畝の肩の部分(マルチの裾を埋めるところ)にあらかじめ 有機質肥料を施しておくと根の伸長に効果があります。この方法で10月下旬まで収穫できます。
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