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私は子育てに向いてないんじゃなくて、日本式育児に向いてないんじゃないか説

「子育てに向いてない。でも、子育ての代わりに仕事が向いてるとも思えないし、じゃあ趣味があるのかと言われたらそうじゃない。もう人間に向いてないのかもしれない。」

そんなママさんのツイートを見つけた。わかる、わかりすぎる、完全同意。まさに私も同じ状態になっていた。

我が子はかわいいけど、本当は日焼けしたくないから公園なんて全然行きたくない。朝ごはんだって、一緒に食べないと機嫌を損ねるから無理矢理食べているけど本音はコーヒーだけで済ませたい。自分の手料理なんて美味しいと思ったことがない。

自分が子どもだった頃に感じていた「正しさ」への窮屈感。大人になり自由を手に入れ、やっとそこから解放されたと思ったのに、母になることでまたその正しさワールドへ押し返されたような気分だった。

でも、そんなことを思っているのはどうやら少数派のようで、みんなちゃんとお母さんになっている。

自分のヘアメイクとヒール靴を諦め、節約をし、毎日手料理を作り、公園へ行き、絵本を読む。自分を後回しにして手間を惜しまず、子ども中心の清く正しい丁寧な暮らしを迷うことなく選んでいるじゃないか。

私もそうなるのかと思っていたのに、どっこい2年経っても"勝手気ままで自堕落な私"を捨てきれない自分に罪悪感が湧いてくることがある。だからといって今更清く正しい母親ごっこをするのも受け入れられない。

ツイートにあるように、例えば仕事が忙しいとか趣味が大事とか、理由があればまだ子育てまで手が回らない、という面子が立つ。ただ残念ながら私には仕事で成果を出せるような能力もなければ大した趣味もない。正直なところ、ただやりたくないだけなのだ。

そんな折、たまたまフェイスブックでアメリカ人ママの料理動画が出てきた。「今から子どものランチを作るわよ!」と言いながらでっかいジップロックにペラペラのライ麦パン、バナナ、適当に切ったりんごをポイポイいれて完了。あっという間に終了して得意げに笑っていた。

なるほど、これでもいいのかぁ!わざわざ動画で全世界に発信してるのだから、良かれと思っているに違いない。日本ではお弁当に冷凍食品が入ってるだけでごちゃごちゃ言われるのにね。

他にもネットフリックスで見たアメリカのバラエティ番組では「親が子どもと同じベッドで寝るなんて絶対ダメ!」と言っていたっけ。所変わればなんとやらである。海を渡るだけで母親に求められるものはこんなにも違うものか。

多分、日本に子育てに向いてない母親はいないことになっているんだろう。というか、いてはならないのだ。

ベビーシッターも家政婦も普及しておらず、政治もビジネスも男性中心の日本では、母親が主体となって子育てをやる以外の選択肢がほぼない。手間と時間をかけた丁寧な子育てを無償でやって当たり前、みんなそうしてるんだから、という風潮を作っておいたほうが都合がいい人たちがいるんじゃないだろうか。

私は子育てに向いてないんじゃなくて、きっと日本式育児や良妻賢母に向いてないのだ。そう考えたらちょっとだけ肩の荷が降りた気がする。

なんてね、また要らんことを考えてました。金髪ロングヘアにグラマラスボディがよく映える、ピッタピタのスパッツでお尻をフリフリしているアメリカ人ママの後ろ姿が目に焼き付いて離れません。

久しぶりにSNSをやっててよかったな、と思ったひとときでした。おしまい☕️

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