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【徹底解説】なぜ、家を買ったら転勤になるのか??

私は30歳の時、家を衝動買いした。
家を探し始めて、1週間後に「じゃ、これ買います」と。

そして、その後1年も経たない時に、
あの都市伝説「家を買ったら転勤になる」に従うように、
千葉に転勤することになったのである。

今日は私の千葉転勤の話をしたいのではなくて、
「なぜ、家を買ったら転勤になるのか?」について解説したいと思う。


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私は千葉支社長として勤務した後、
本社の人事マネージャーに異動になり、
そこでのべ何千人もの人事異動に携わってきた。
それに加えて、社外の人事の方々と情報交換する中で、
「家を買ったら転勤する」構造について分かっちゃったのである。

巷では、家を買ったら、頑張ってローンを払わないといけないから
転勤になっても辞められないからとか言われたりもしているが、
そんなの100%関係ない。
ローンがあってもなくても、辞める人は辞める。間違いない。

では、どうしてそうなるのか?


結論から言うと、大体、家を買おうとする30~40歳くらいが、キャリアステップとライフイベントの交差点だからである。
意地悪でもなんでもない。

さらにいうと、
彼氏・彼女が出来たら、転勤になった
結婚したら、転勤になった
子供が出来たら、転勤になった
子供が保育園・幼稚園・小学校・中学校に入ったら、転勤になった
親の介護が始まったら、転勤になった

などなど、この交差点ではいろいろぶつかる。

大卒で入社して、8~10年くらい経験を積んで、30代にも突入すると、職場においても、もう中核選手である。
会社側としても、今までの仕事より、一段レベルの高い仕事を要望したいと思うし、さらに成長してほしいと思う。

そうなると、今の部署で出来ることをやっていても成長しないから、環境を変えて、新しい経験をさせようという事になる。
これは正しい。
そして、その一つが転勤である。

勤務地が変わるというのは大きな変化で、
結果として、転勤がきっかけで大きく成長する人は少なくない。

つまり、会社側としては、より成長してほしい人に期待をして転勤を決めるのであって、「家買ったから辞められないので、転勤させても大丈夫だろう」といったことを考えることはないと思う。

また、家を持ってる人だけを転勤させる、させないといった判断はどちらを取っても、公正さがまったくないので人事的にNGである。

つまり、30歳以降、いろんなライフイベントが起こる。
会社は良かれと思って、成長を期待して、転勤を命じる。

そうして、それが交差点でぶつかって、買ったマイホームに住めないとか、単身赴任といった不幸が生まれる。
「うちの会社はひどい!」となり、ロイヤリティが低下する。。。

昔は、男性が一家の大黒柱で、奥さんが専業主婦だったから、旦那さんの転勤に合わせてついていくということがあったかもしれないけど、今は圧倒的に共働き家庭の方が多いのであって、転勤は夫婦のキャリア&ライフプランにとって大問題である。

コメント 2020-02-26 162644

専業主婦世帯と共働き世帯(独立行政法人労働政策研究・研修機構HP)

会社が転勤について考え直す時代が来ていると思う。

会社が人事権振りかざして、「会社の言う事聞け!」と偉そうにしているような会社には優秀な社員は入ってこないし、入っても優秀な人から出ていくだろう。

一方で、仕事を含めた社員の「ライフ」を本気で支援する会社には優秀な人材が集まり、残り、活躍して、会社が成長していくっていうストーリーになっていくと思うし、個人としても、「ライフ」が充実していてプライベートが安定している方が仕事もうまくいくんじゃないかと思う。

ちなみに、転勤にならない1つの方法のは大企業に入らないこと。
拠点がなければ、転勤もないからね。

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