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成果を上げるKISSの法則

■KISSの法則とは? 
 仕事の生産性をあげることに四苦八苦している方もいるかもしれません。そんなときにとても有効な考え方をご紹介します。それは、KISSの法則というものです。KISSとは、“Keep it short and simple.” の略語です。「簡潔にシンプルにやろう」という意味です。KISSの法則は、元々は、米国海軍で使われていた、“Keep it simple, stupid.”という言葉から派生したものと言われています。生死にかかわる現場において大切なことというのはシンプルに考えるということのようです。そして、ものづくりの現場などでもKISSの法則が使われるようになりました。シンプルに行うこと言うことは、軍隊やモノ作りだけでなく、全ての仕事において大切なことだと思います。

 物事が上手くいかない原因は、物事を複雑にしてしまっているからです。他の人から依頼された仕事をすすめるときに、何をすればよいのかピンと来ていないときがあります。このような時に物事を複雑にしてしまう人というのは、ピント外れな作業をたくさんしてしまいます。そして、時間がかかる割には、依頼された内容が全くできていないというようなことになります。

 シンプルな人というのは、依頼された内容がピンとこなければ、自分がハッキリと理解できるまで、依頼者に確認をします。分からないのならば、聞くしかないからです。極めてシンプルです。このように、仕事を進める時には、シンプルに徹するということが成果をあげるコツなのです。では、シンプルに仕事を進めるにはどうすれば良いのでしょうか?ここからは、仕事をシンプルに進めるための3つのポイントについてお話をしていきたいと思います。

■シンプルに進めるためのポイント
①目的を明確にする

 シンプルになるために最も大切なポイントは目的を明確にするということです。仕事を依頼されたときには、依頼者が何を求めているのかを正しく理解するようにしましょう。ここで、依頼者との理解がずれると、その後の作業が全くのムダになります。ほとんど大部分の仕事というのは、非常に単純なものです。デスクワークの仕事であれば、「読む」、「書く」、「話す」のいずれかを行っているにすぎません。ですから、相手が求めてている事を正確に理解すれば、簡単にできる事ばかりなのです。しかし、依頼者が求めていることを理解できなければ、ゴールにたどり着くことは永遠にできません。このように、シンプルに仕事をこなすためには、何を求められているのかという仕事の目的をしっかりと把握することに徹しましょう。

②目的から逆算して手順を考える
 仕事の目的を把握できれば、後はシンプルな作業に落とし込んでいけばよいということになります。つまり、手順を明らかにすることです。手順が明らかでないと、目的を達成することはできません。東京から大阪に行く場合には、車で行くのか、電車で行くのか、飛行機で行くのか、そのために何時に家を出る必要があるのかといったことを検討します。これが手順を考えるということです。手順を考える時には、目的から逆算して考えることが重要です。目的から逆算して考えることでムダ作業が無くなります。旅行でないならば、東京から大阪に向かうために、仙台によっていくことはムダなことです。目的から逆算していけば、目的に達するためのシンプルな手順が明らかになります。

③目的と手順をブラさないで実行する
 目的と手順が明らかになったならば、それを淡々と実行することが必要です。実行の段階になって、目的からそれたことや、決めた手順を逸脱するようなことが無いようにした方が良いです。そのような事をしていると、目的からずれた作業を始めてしまい、時間と労力がムダになってしまうことが多いからです。

 以上のように、成果をあげるためにKISSの法則を理解することは非常に重要です。KISSの法則とは、シンプルに徹するということです。物事を複雑に考えずに、シンプルに相手が求めていることを理解して、そのことを実現するために邁進するだけで良いのです。それをしないで、あれやこれやと手を出して、物事を複雑にしてしまうと成果をあげることは極めて困難になります。そして、成果をあげるためのポイントは、①目的を明確にする、②目的から手順を逆算する、③目的と手順をブラさないで実行するということです。いま一つ成果があがらないなということで、お悩みの場合には、KISSの法則を思い出してみてください。

(第51回 2022/3/15)

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