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リモートワークにおけるタスク管理

■リモートワークにおけるタスク管理
 2021年5月にアジャイルウェア社がタスク管理に関する調査結果を発表しました。当調査において、リモートワークになったことで、約5割の回答者はタスク管理が難しくなったと回答しています。難しくなった理由は、下記のようなことがあげられるようです。

・オフィスであれば、少し話せば確認できることもメールなどで確認が必要になった
・声をかけて気軽にリマインドができなくなった
・同じオフィスにいないので、仕事量やスケジュールを理解してもらいづらくなった

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引用:株式会社アジャイルウェア

 このようにリモートワークにおいてタスク管理を適切に行っていくことが、個人やチームの生産性を高める上でひとつの課題となっているようです。ではタスク管理をするときにどのようなことに気をつければいいのでしょうか。タスク管理の留意点についても アジャイルウェア社の調査結果を参考にしたと思います。

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引用:株式会社アジャイルウェア

 タスク管理を行っている時に難しいと感じていることの上位3点は、①タスクの細分化、② 他人に依頼したことの管理、③優先順位付け、となっています。 これらの点に踏まえて、タスク管理を効率的に行う方法についてご紹介したいと思います。

■タスク管理の方法

 これからご紹介する方法というのは Excel を用いたタスク管理の方法となっています。タスク管理をする場合、専用のタスク管理ツールを活用するということでも良いと思います。一方で、 Excel を用いたタスク管理というのは、パソコンさえ持っていれば誰でも費用をかけずに行うことができます。また、個人や会社の状況に合わせてタスク管理表を柔軟にカスタマイズできるということもエクセルを活用することのメリットだと思います。

  まずExcelでタスク管理表を作る時の基本的なフォーマットというのは下記の項目になります。このフォーマットを活用した、①タスクの細分化、② 他人に依頼したことの管理、③優先順位付けの方法について解説をしていきたいと思います。

 まず、「タスクを細分化する」時には「カテゴリーと概要」という項目が重要になります。この二つの項目というのは「大項目、小項目」と呼ぶことや、「大項目、中項目、小項目」というように三つの項目を設定する場合もあります。 いずれにおいても、タスクを細分化するには、項目をカテゴリーに分けていくことが必要になります。カテゴリー分けをする時には大きく二つの考えが違います。

 一つ目の考え方はスケジュールによってカテゴライズしていくということです。これはマスタースケジュールのような長期のスケジュールを作り、その項目に応じてタスクを作成していくというものです。例えばシステム開発において、プロジェクト計画、要件定義、イテレーション、 UAT、 並行稼働、本番稼働というような全体のスケジュールがあったとします。カテゴライズこの項目をそのまま活用し、項目ごとにタスクを細分化していきます。そうすることでプロジェクト全体のタスクを抜け漏れなく洗い出していくことが可能になります。

 タスク細分化の二つ目の考え方というのは、担当者ごとに細分化していくというものです。これもシステム開発の例になりますが、一つのシステムを開発する時に異なる領域があり、その領域ごとに担当者が割り当てられていたとします。こういう場合に有効なタスクの細分化の方法は担当者ごとにカテゴライズするということです。まず、一つの領域、つまり一名のタスクを優先的に洗い出します。 そして他の領域のタスクは、すでに洗い出されている領域のタスクに基づいて過不足があれば修正していくという方法を取ります。そうすることで全てのタスクを洗い出せるだけではなくて、タスクの細分化に要する時間というのを大幅に短縮していくことができます。

 以上の二つがタスクを細分化する時に有効になってくる考え方となります。

 次にタスク管理における「他人に依頼した仕事の管理」ということについて話をしたいと思います。先程ご紹介したタスク管理のフォーマットには担当者という項目がありました。タスク管理表を作成し、そしてタスクを記載して行く時にはこの担当者の欄に個人のお名前を記載することがポイントとなります。そうすることでタスクの役割分担というものが明確になります。さらに対応状況や期日管理という項目があるので実際にそのタスクが進んでいるか、期日までにタスクが終わっているのかが一目で分かります。このようにタスク管理表作成して、適切に運用することで他の人に依頼した仕事の管理ができるようになります。

 そして、タスク管理の難しいポイントの三つ目である「優先順位付け」について触れたいと思います。上記のタスク管理表のフォーマットで優先順位を付ける場合、期限とステータスで管理します。基本的に期限が間近のものというのは優先的に対応しなくてはいけないタスクだといえます。 また、期限までに時間がある場合やステータスが保留のものについては優先順位を下げて対応していくということになります。このような形で優先順位を管理していくことが可能です。また上記フォーマットでは表現していませんが、タスクの開始予定日を入れることによってさらに精緻にタスクを実施するか否かの判断がしやすくなります。他にも精緻に優先順位付けするときには、重要度と緊急度という項目を追加して各タスクを評価していくと言うことも考えられます。しかし、日々の実務で優先順位を付けていくときには期限とステータスで管理するということで事足りる場合が多いと感じています。
 以上が、タスク管理において難しいとされている三つの理由に対する具体的な対策となります。リモートワークにおいて難しいとされているタスク管理を効率よく行うためのヒントとなれば幸いです。タスク管理の基本的な項目については、下記の動画でも解説していますので、気になる方はぜひご覧になってください。

YouTubeのタスク管理の基礎動画

(第12回 2021/6/8)

株式会社アジャイルウェア, (2021), タスク管理に関する調査(プレスリリース).


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