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タブロー vs エクセル

■Tableau(タブロー)とExcel(エクセル)とは?
 Tableau(タブロー)とExcel(エクセル)は、データの分析や可視化に使用されるツールですが、それぞれの特徴や用途が異なります。どちらのツールを使用すれば良いのか、あるいは、どのように使分ければ良いのか、いま一つピンとこないところもあります。今回は、2つのツールを実際に使ってみた経験を踏まえて、2つのツールの比較をしたいと思います。また、使分けをするときの考え方についてもお話をしたいと思います。比較については、5つの観点で比較をし、その比較結果を踏まえ、どのように使うのかの結論を示すという構成になっています。
 
■TableauとExcelの比較
①データの分析
 初期的なデータ分析は、基本的にはExcelで行う方が良い印象を持っています。Excelは、表形式での計算の機能性に優れ、計算のための関数も豊富にあります。ですから、まず手始めにデータ分析する際には、Excelが良いように思います。Tableauはデータ分析というよりは、グラフや表で可視化することに優れている印象があります。ですから、Tableauでグラフや表を作るための下準備のデータはExcelで作った方が効率的だと感じています。
 
②グラフや表の作りやすさ
 Tableauは、グラフや表のデフォルトのフォーマットがある程度決まってるので、素早く、見やすいグラフや表を作成することが出来ます。Excelでデータの下準備が出来ている前提であれば、グラフや表を作成するという点については、Tableauに軍配が上がります。ただ、表やグラフを一つだけ作り、更新の必要が無いのであれば、TableauでもExcelでも効率性に差異はありません。しかし、表やグラフをいくつも作るときや、一定期間で何度も更新が必要な時は、Tableauの方が素早く作成できて、更新作業も行いやすいです。
 
③グラフや表の表現のしやすさ
 グラフや表の表現のしやすさは、Tableauに軍配があがります。デフォルトで様々な表現が簡単に示せるようになっています。また、グラフの軸のラベルの設定などは、Excelでは出来ないような表現がTableauだとできるので、優れていると感じます。
 
④表やグラフのダッシュボード化
 Tableauには、複数の表を1ページで示すダッシュボード機能があります。Excelの場合、複数の表やグラフをおさまり良く並べるためには、各グラフや表の大きさの調整に時間がかかります。そして、1枚に収まりよくするために、位置を揃えて、ラベルをテキストで記載するのに案外と時間がかかります。複数のグラフや表を収まりよく示すためのダッシュボード化という観点ではTableauに軍配があがります。
 
⑤大量データ
 大量データを正確に表現できるのは、Tableauです。大量データになるとExcelのピボット機能では、違いが認識できないようなデータの差異をTableauでは正確に認識している印象を受けます。ですから、大量データで表やグラフを作る時には、Tableauの方に軍配が上がるかもしれません。
 
 以上の観点で比較してみた結論は、Excelを全く使わないという選択肢は、基本的にはありません。Tableauでグラフや表を作るときも、元データはExcelで作るが多いからです。その上で、たくさんのグラフや表を作る必要があるときには、Tableauの方が、素早く、一定品質のアウトプットを作れます。表現も多彩です。また、ダッシュボード化しやすい点もTableauに軍配が上がります。
 つまり、基本的には、データ分析や表やグラフを作成するのは、Excelで十分です。しかし、表やグラフを大量に作る必要があり、更新が一定期間発生するときはExcelとTableauの併用をお勧めします。
 
(第96回 2023/3/7)

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