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「見守り」ばかりっておかしいよ! ~見守りという転倒再発防止対策①~

ある介護事業所の職員さんより

 女性の利用者さんに転倒事故が発生。
再発防止策を皆で考えたのだけど、

なんかすっきりしないんです!


こんな相談を受けました。
(ご相談くださった方、ありがとうございます)

立ててみた再発防止策は

「転倒しないように見守りを強化しましょう」



たしかに!
それはすっきりしないですね!

この対策って、「もう策がなにもないよう・・・」っていうときに
ふっと頭に浮かんできます。

でもここに落とし込んでしまうと、
実はこれ以上の知恵が出なくなるんですよね。


「見守り強化しましょう」っていう対策。
これが腑に落ちなかったのはなぜ?

こんな問いかけをしてみました。

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・見守り強化っていっても、職員そんなにいないし。
・「緊張感をもって」もわかるけど、続かない気がする。
・そもそもできるの?
・他にできることありそうな気がして・・・


そうそう。そうですよね。

実現不可能なことを「やる」といっても、
継続できないと対策になりません。

このとき、「ある3つのポイント」を提案させていただきました。

その後日談

「その他の考えられる原因がたくさん出てきました!」


とうれしい報告。

・椅子の高さは? 立つときに傾いてないかなぁ
・独歩で安全と思っているのは私達だけ?見直しがいるかも。
・なぜ歩かれたのなぁ。何をしようと思ったのかなぁ
・そもそも今日の調子はどうだった?

そして「そもそも誰も転倒現場を見ていない」ということが分かりました。

つまり皆、推測で話してたんですね。

一緒に提案させていただいた
「いくつかの共通事項(歩行安全基準も含む)」を踏まえて


「1週間限定でヒヤリハット発見強化!
 とにかく日常をしっかりみよう」を目的に

「見守り強化」をすることになったそう。

 これなら見守りの目的もわかるし、限定だからできるって。
やってみようってなったと連絡がありました。

 ベストではないのかもしれませんが、
スタッフ皆さんで「これならできる」形まで落とし込まれた
プロセスにこそ「実現可能な鍵」があるように思っています。

1週間後が楽しみです!


きっと「見守り」少なくないですよね。
私はこのように考えますが、
皆さんの意見もぜひお聞かせくださいね。

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