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金平糖みたいだけれど

画像はわたしの中で育っていたもの。

金平糖みたいだけれど、胆石です。
ひとにより色々なタイプがあるとの事ですが、わたしのはこれ。

時代劇で綺麗な女性が「持病の癪が」と道端で蹲っていれば、たちまちイケメンが登場して医者に見せねば!と颯爽と抱き上げ…ってな事はどれだけ待とうが無かったので長年育て、発作の度に陣痛より痛い!!と脂汗を流しまくり七転八倒、本当に身の置き所がないのです。アメリカの医療ドラマではモルヒネをオーダーされるのを何度も見ているので、相当痛い部類なんだよな、と。痛いところは中心から少し右、肋骨の下が定番なのですが、いわゆる放散痛が何故か左肩に抜けるので何度か心筋梗塞疑いにもなりました。心臓に問題は無いのですが、ひとの身体って不思議ですね。

若い頃から差し込みで受診、胆砂の指摘はあったのですが貰った内服は副作用で続けられず、辿りついたのは芍薬甘草湯。足のつりに良く処方される、マラソン大会の並走ドクターは必ず持っているというアレです。痛くなってから一服で効いていたので、これでやり過ごしている間に良く育ってしまった…。

仕事お休みの目処がついた頃に、発作が頻回になりコレはもうアレだと駆け込んだ病院で、胆嚢エコーもオーダー無し、まずは胃カメラと大腸検査しましょう…?いや、だから胆嚢痛いって言ってんのに…絶望的に会話が成立してない。前も診て貰ってるし過去カルテどうなってんの?

即病院変えてすぐにCT、次のDr.は切るの大好き♪わー、痛いよねー、良く育ってるね!すぐ取ろうか!とウッキウキ。1週間後には手術の運び。

因みにわたしの母が緊急入院した時は1個だけ出来た胆石で、チュッパチャプス位に育ったのが胆道を塞ぎ激しく炎症していたので、それが治まり手術迄2週間かかりました。

アレルギー持ちで生まれて初めての造影剤もやっぱりか、な蕁麻疹出たりしつつも何とかクリアして、腹腔鏡オペ。

全麻から覚醒して、取った胆嚢を見るのを楽しみにしていたのに生検出したよ、で手元に来たのは画像の石のみ、残念無念。出来るものなら手術も見ていたい位なので…。

胆嚢摘出後、特に油物がダメになったとか云う事も無く、疝痛発作も無く早く取れば良かったなとしみじみ思いつつも、時々この石を眺めては良く育ってるわぁ…何度見ても面白いわぁ…長年育てたからなぁ、でも、もう胆嚢無いのよね…と謎の感傷と満足感に浸るのです。捨てるに捨てられないやつ。


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