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そこにいるだけの通夜葬儀の筈だったんです

通夜や葬儀に参列。出棺を見送り。
大人だと親族なら勿論のこと、仕事だったりお付き合い絡みで、何度もある事ですね。

焼き場迄行き、骨拾いは何度あります?

私は田舎育ちで、親戚だからけだったからか沢山立ち会いました。生後2週間で逝った赤ちゃんから、大往生の106才。そこに加えて姻族のもの、友人のお宅の…結構な回数になってしまいました。と、それはさておき。

姻族の通夜葬儀は不謹慎ながら私この方ほぼ知らんがな、の状態で只そこにいろ、でした。頼んだお寺様から戒名が出来ました、の時点から私の「笑ってはいけない」通夜葬儀スタート。釈 ブッチ(漢字は忘れました)心の中でやめてあげて?ってかガチ親族コレで良いの?え?の困惑…粛々と進む儀式の合間合間にぶち込まれる、ブッチ。数珠を握りしめ下を向く…ダメ、笑ってはいけない。

通夜だけで良いかと思っていたら葬儀も、で翌日も参列。個人様の親族がめちゃくちゃ濃い。喪主は奥さま。長男刑務官。次男(ほぼ)ヤクザ。長女元女優、故人と折り合い悪く亡くなったの連絡なかなかつかず葬儀から参加。
葬儀そのものは淡々粛々と執り行われ数々の「笑ってはいけない」を何とかクリアし出棺。さて、私はお役御免…え?焼き場にも行くの?

一通りの南無南無、火葬の合間に昼ごはん(待合室で皆さんそれぞれ何か食べ飲みしてる)のちロビーへ。

あ、折り合い悪い元女優さんだ。手に持ってるのは割り箸と紙皿とホイル?残ったごはんを持ち帰るのかしら?

程なく骨上げの案内にて収骨室へ。良く知らない間柄の私が骨拾うことになって、なんかごめんなさいね故人様…

長患いせず突然だった故人様の御骨はとても頑丈な身体を彷彿とさせるものだった。一通りの係り員からの説明。こちらは西日本で一部収骨となるため骨壷があらかた埋まるまで2周程だっだっただろうか。最後に最初に取り分けて置いた喉仏を乗せて頭蓋骨を乗せて蓋をして終了…と、ここでちょっと待った!が。

先程の紙皿1式の元女優が残りのお骨持って帰る!と荒ぶってる。いやいやいや、とたしなめる面々、元女優をそれとなく外へ誘導する甥っ子くん。困惑する係員さん。
それを見ていた私、すすすっと出口に移動。収骨室へ再度入ろうとする元女優を察知してブロックして、あんた誰よどきなさいよ!!と威嚇されつつ他の皆さんか外に出るのを確認してその場を離れる。なんとか阻止出来たらしい。

はあ、これで帰れる……はい?このまま納骨?分乗させろ?承知しました、、、あ、ご遺影もですか?当時子が小さかったもので。ご遺影は近代生まれ変わったら乗らなきゃいけないので予行演習ということで申し訳ありませんね、とチャイルドシートに固定して指定されたお墓へ。

納骨を済ませ、引き寄せ初七日の精進落とし会場へ。ここでも特に私の発言権も会話するひとも殆どないので黙々と供された食事を摂る。自然と周りの会話が聞こえてくる。ん?なんか不穏だな…遺産分配についての各々の主張大会会場と化していた。こんなんドラマでしか見聞きした事ないやつだ。数々あった自分の親族のでこんなこと無かったし。静かに食事をし終え、外に出る。やっと帰れる。京都育ちの姪っ子ちゃんも同じタイミングで出てきた。「なんやようわからへんけど、おもろかったなぁ」と呟きニヤリとしながら。私も激しく同意!と心の中で叫んで姻族の見送り儀式はやっと終わったのでした。

ブッチさん、そちらはどうですか?如何なさっておいでですか?
もう生まれかわりました?

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