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企業研究(136) 日本エマージェンシーアシスタンス/withコロナに必要とされるサービスを取り扱う銘柄

こんにちは。気になる銘柄記事で予告した通り、海外旅行再開で業績拡大しそうな企業を研究しましょう。

6063 日本エマージェンシーアシスタンス<東S>

株探基本情報(23/1/27)

海外渡航者に病院手配などの医療アシスタンスを提供。クレジットカード向けに強み。コロナ関連の政府受託事業などが業績牽引。略称EAJ。

<1> 株価指標&財務状態

PERは相当割安状態ですが、今期は政府受託事業が利益を大きく押し上げていますので、その動向次第で上下する感じです。配当はあるだけマシという程度ですね。
財務状態は、有利子負債が12.3億円と比較的大きく、自己資本比率は4割未満に留まっています。利益は借金返済に充てた方がよさそうなので、あまり増配は期待しない方がよいでしょう。

<2> 株価推移

週足チャート by 株探

21年3月末に厚労省事業の受託を発表して大きく動意づき、21年4月に直近高値2,035円をつけて今はその半値の水準をウロウロ。
次年度は「入国者等健康フォローアップセンター事業」(22年度売上20億円超)が終わりそうなので、ガンと売上高見込みが落ちそう。株価にはまだ織り込まれていないだろうなぁ。

12月期決算銘柄で、本決算発表前の1/18引け後に業績上方修正を発表しましたが株価は反応せず。現在の水準はコロナ関連事業をまだ一部含んだ評価に見えるので、売上高の来期業績見通しが出たら1,000円以下に水準を切り下げそうです。

<3> 決算情報

決算情報 by 株探

コロナ関連の政府事業受託後は顕著に業績が良くなっていますね。1/19に発表したEPSの年間見通しが198.5円なので、22年10~12月期はEPS20.7円になります。うーん、随分低いな…。

<4> コロナ関連の政府事業受託の影響

❶ 入国者等健康フォローアップセンター事業(3Q時 売上高19.7億円)
保健所における業務軽減のため、国で入国者健康確認センターを立ち上げ、入国後14日間、全ての国・ 地域からの入国者等の健康フォローアップ及び自宅等待機の確認を行う。コロナが5月に5類になることで業務も終了しそう。

❷ 検疫手続確認センター事業(3Q時 売上高12.7億円)
日本到着時の検疫において実施している、入国者が提出する出国前検査証明書・個人誓約書・質問票等の書類の確認手続きについて、入国者が出発国にいる段階で検疫手続確認センターがWEB上で実施する仕組み「ファストトラック」を構築し、日本到着時の検疫手続の簡素化及び迅速化 を図るための業務。これは継続されそう。

なので、次年度は❶の影響で売上高が▲20億円くらい減る感じですね。

<5> 将来性

次年度は確実に業績を落としてくると思いますが、withコロナで医療アシスタンスのニーズは高まるだろうし、コロナの5類化に向けて入国者に医療保険加入の義務化も想定されるので、この銘柄は超小型株だということもあって、思い出されたときに時々跳ねるんじゃないかなと思います。

<6> 売買戦略

次年度の業績は売上高が確実に下がるので、来週の2/10(金)の本決算発表通過までは絶対買わない方が良いです。
ただ、決算通過後に株価水準を下げて700円台くらいになるなら、長期保有でいつか跳ねるのを期待して保有するのも悪くないと思います。基本はこれからのwithコロナの世の中に必要とされる事業やサービスを取り扱う企業ですからね。

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