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企業研究(168) 7819 粧美堂/中国団体旅行解禁で業績拡大期待だが株価は過熱気味

おはようございます。昨日の投資顧問推奨銘柄探索で見つけた、今後業績を拡大しそうな銘柄。研究しましょう。

7819 粧美堂

株探基本情報(23/8/21)

卸祖業で化粧・服飾雑貨のファブレスメーカー。キャラクター商品に強い。中国市場開拓注力。9月期決算。

<1> 株価指標&財務状態

PERは普通、PBRは1倍以上。配当利回りは3%と標準レベル。
自己資本比率が37.4%と低めですが、卸取引主体で「支払手形及び買掛金」が約20億円と13.2%相当を占めるので、表面の数値よりは悪くないですが、有利子負債は比較的多め。
信用倍率は高めですが、売り残が極小、買い残は8月に半減しています。上げ値の重石が軽くなってきていますね。これは良い傾向。

<2> 株価チャート

週足チャート by 株探

昨年9月以降、かなりアップダウンしていますね。
昨年11月に大きく下げているのは、通年は比較的好調だったんですが、4Q単体が赤字で市場期待値を下回ったせいでしょう。あく抜けした後は上げ基調に転換しています。
6月の急騰は銘柄の過去ニュースからは特に材料が見当たらないので、多分インバウンド回復期待の材料が出て買われたのかなと思います。足元の急騰は、8/10に中国の団体旅行解禁が発表されてから出来高水準が増えていて、昨日大きく跳ねた感じ。悪くない流れ。

<3> 決算情報

通期決算情報 by 株探
四半期決算情報 by 株探

売上高はコロナ(2020年)を底にして回復から拡大基調。重点販売会社に経営資源を集中投下した結果の模様。物流コスト効率化にも取り組んでいて、業績には一定の成果が出ているように見受けられます。
7~9月期(4Q)が2期続けて営業利益以降が赤字なのは、健全性を保つために在庫処分を行っているのと、決算賞与を出している影響のようです。3期前は黒字でしたが、今期も前2期と同程度の赤字になる可能性があり、通期見通しのとおりに着地すると考えておくのが妥当。本格的な業績拡大は中国人団体客戻り以降を想定しましょう。

<4> 重点販売会社

決算資料に記載がある7社は以下の通り。計20社で売上高構成比が70%超となっています。
DAISO、Seria、ドン・キホーテ、しまむら、Loft、PLAZA、西松屋

卸先を見てもインバウンド回復で売上高を伸ばしそうな感じはしますね。

<5> 売買戦略

すでにインバウンド回復期待と計画超過(経常)の上方修正&増配期待で買われて、株価は過熱気味に高い水準。中国人団体客が戻ればかなりの業績拡大が期待できると思いますが、11月の本決算段階で来期見通しにどこまで先取りして織り込んでくるかは不明。保守的に出せば下げるリスクもありそう。

買うのであれば430円くらいまでは我慢して待ちたい。
当面は監視のみですね。


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