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企業研究(157) 6094 フリークアウトHLD/株売却益でM&A予定だが内容発表は先送り

おはようございます。今日も朝から企業研究しましょう。アドテク業界のトップベンダで、低PER検索で引っ掛かった銘柄。

株探基本情報(23/5/23)

ネット広告をリアルタイムで取引するDSP事業が主力。北米やアジアに展開。ベンチャー投資。

<1> 株価指標&財務状態

PERは割安に見えますが、今期は有価証券売却特益(約70億円)が乗ってるので、実質は40~50倍というところ。グロース銘柄なのでまぁこんなもんかなという感じ。
特益影響で純資産がガンと増えたので、自己資本比率も10ポイントくらい上げて45%超。利益剰余金は前期に黒字転換したところで、将来投資のために株売却した感じですね。悪くはない流れだと思います。

<2> 株価推移

週足チャート by 株探

財務の話から一転してチャートは激悪。4/28に中間決算を発表しましたが、5月に入って赤3青11と急落&下落トレンド転換。決算発表内容が市場から嫌がられた結果だと思います。
22年1月の直近底値1,130円を割って、21年1月の811円との中間の970円くらいまでは下げてもおかしくはない。

<3> 決算情報

通期決算情報 by 株探

売上高も営業利益も着実に上げてきているので悪くはないですが、グロース銘柄の伸びとしては評価が別れそうなレベルの気がします。
市場の関心は、フィンテック企業のカンムの保有株を三菱UFJ銀行に売却して得た約100億円のキャッシュ(純利益影響は約70億円)の使い道ですが、11月の本決算近辺で発表を予定している次期中計まで先送りしました。それが良くなかった模様。

2023年9月期 第2四半期決算説明資料より抜粋

11月に先送りしたということは、それまでは保有する必要がないので大きく売られているということでしょう。

参考に直近の業績を。

2023年9月期 第2四半期決算説明資料より抜粋

売上高は日本よりも北米の方が高くなっていますね。海外比率77%。

<4> 売買戦略

下落トレンド入りで長期で下げ基調になりそうなので、当面は触ってはいけません。ポイントは11月の中計発表。その際に株売却で得た100億円のキャッシュの使い道を発表することになりますが、M&Aが中心になるようなので、買収企業との事業シナジーやのれん影響がポイントになりますが、事業シナジーなんぞ当面は出ないだろうから、まぁ中計発表でもそうそう上げないと思います。

なので、買わなくてよさそう。

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