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選手と共にファンは成長するー佐々木朗希の6回4失点2敗目に感じたWBCにわかファンの心境の変化。

WBCをきっかけに佐々木朗希投手のファンになったという人は多いであろう。少なくとも私もその一人だが、こうも揶揄される事がある。「WBCからのにわかファン」。

その後リーグ戦を見るようになって3ヶ月。「いつも強い彼」から「苦しい姿も見てもっと強くなる彼をみたいー」と思えるようになった心境の変化を記録したい。

新参者の記録になるので、細かい点無知が多いのはご容赦いただきたい。

WBC後、彼の所属するチームが地元千葉市のロッテと知り観戦に行った。

「本当にいるのね!かっこいい!球早い!フォーム美しい!沢山三振取れてる!」という強い彼に魅了されていった。

開幕から3勝。やっぱすごいんだねと思っていた私が違和感を感じ始めたのは4月28日のオリックス戦である。

SNSからは「ビジターやドームに弱い」と書かれていた情報を見ていたからか、投球していて表情が苦しそうに見えた。

世間は急速165kmが出たなど持て囃す中、彼は違う基準で自分と戦っているように見えた。

アスリートは自分が敵、とよく聞くが彼にはそれを強く感じた。強さを伸ばすというより弱さを克服しようとしている姿に思わず泣きそうになった。

怪物じゃない、人間なんだー。

以前ヒーローインタビューの時に、「もっと早い急速も出るかもしれませんね?」みたいな質問に「いやーあまり・・・どうっすかねー」と濁した事が
あった。

192cmという長身もその足の長さも武器ではあるが、その分体力を消耗しやすい事、この課題を乗り越えてより長いイニングを投げる、さらには1シーズン投げ切る必要がある。

5月5日ソフトバンク戦。5回無失点の好投ではあったがソフトバンク打線に粘られ89球と球数が増えていた。藤本監督も「球数を投げさせられたのはプラス材料」と思惑通りだったようなコメントもしていた。

こうして、どんどん攻略されていくのか。

今だから言えるがこの事で感情的になる日が続きカウンセラーさんに相談した。その時のカウンセラーさんからの言葉で胸が救われた。

「投手は打たれるものだからー」。この一言でふっと楽になった。もちろん打たれない点を取られない事が投手の仕事だ。矛盾しているではないかと思うが、投手の成績とチームの勝利は必ずしも比例していかない。

これまで奪三振を多くとり失点を抑えチームの勝利に貢献してきたはずだ。

しかし今後彼が目標とする規定投球回を投げ、あらゆるタイトルを取るには少ない球数で打たせてアウトを取る。そして長いイニングを投げていかなくてはいけない。

少しづつ打たれても「よし、フライ!」「よし、ゴロ!」「1失点しても、よし2点打ってもらおう!」など前向きに見る事ができるようになった。

話は戻るがその試合は5回で降板となる。ちょっと早い?なんかあった?という心配は的中。以前にも苦しんだ「右手中指のマメ」ができ離脱する事に。

また新たな、自分との戦いが始まっているのを感じた。

幸い離脱中も抹消はなく、一軍に賛同する姿を垣間見る事ができたり吉井監督が随時状況をマスコミを通じて発信してくれていた。

そしてマメも回復しセパ交流戦に突入した。しかし、交流戦は期待とは裏腹に厳しい結果となった。

2023年6月4日の阪神戦に続き6月18日のDeNA戦と失点を許し敗北。

特にDeNA戦は今季初の今季初被弾。宮崎が2ランを打った時の表情は二度と忘れないだろう。

6回4失点。投球の乱れ・投げる球の種類・バッテリー連携・打線の援護・・・あらゆる敗因を指摘する声がSNSに溢れた。

その後、ベンチ内で率先して選手を応援する姿があった。気持ちを切り替えてチームを鼓舞する姿にもっと応援したくなった。

ここで新たな感情が芽生えていた。

「もどかしく感じながらも、もっと強くなる事を信じて応援できる」事自体に感謝できるようになったのだ。

野球の詳しいルールは、分からない。でも、何で苦しみ何で成長しているかは分かるつもりだ。

何年後かには海外に行ってしまうであろう。まだプロ野球選手として4年目であるストーリーの初期に出会えた事、成長の過程から応援できる事に感謝したい。

こんな事で彼は負けないであろう。試合後吉井監督は深刻な表情というよりはさあどうする?と微笑んでいるようにも見えた。あらゆる苦味も経験し、一皮も二皮も剥ける、佐々木朗希が楽しみである。

お読みいただきありがとうございました。

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