里山の雨のある暮らし #描写遊び
窓をあけた。
雨は止んだが、どんよりとしたグレーの空に、雨とは違った川の水が流れる音がする。
ある人が
「雨が降って得する人が、ワザと雨を降らせてるんだ」という。
それを聞いて、わたしは
「秋が早まって、長雨を降らせてると思ってた」と答える。
昨日の夜は、肌寒さといっしょに、すずむしが鳴いていた。
やっぱり、わたしは秋が来たんだと思った。
山と川が間近にあるこの土地に移り住み、半年が経った。
ダムのサイレン、警報を知らせる町内放送、道路の大きな水溜り。
どれもはじめての