2023/07/31〖19:53:18〗

7月が終わる。
梅雨が終わり夏がやってきて、大した自覚も無いまま夏を消費する日々。
今年の夏は10年に一度の酷暑らしく、外を歩いているだけで眩暈がしてくる。

ふと、昨年の夏のことを思い出した。

お盆休みに親戚宅へ行った際、「自然に触れると心が浄化されるよ」と半ば強引に山奥へ連れていかれた。
木々が立ち並ぶ中に不自然に続く舗装された道路、どうやら観光客のために造られた道路らしい。

30分以上車を走らせた先には、謎のドデカいダムがあった。見渡す限りずっと先まで山が広がっていて、勝手に自然が押し寄せてくる感覚。

親戚は車から降りると眩しそうに目を細めながら、太陽光が乱反射してキラキラしているダムの水面を指さした。
「ここら辺だと一番大きいダムだよ」と何やら色々説明されたがほぼ憶えていない。山奥の外気温が28度くらいで涼しかったことだけは確かである。

そんなことより、道中の車内で仕事や家族に関する悩みを聴いてもらったことのほうが嬉しかった。
そのときは特に病んでいたので、何も言わず静かに耳を傾けてくれるその姿勢に思わず泣きそうになった。

今年は母の実家に、親戚たちが集まる。大人になるとそういう集まりには行かなくなるものだと思っていたが、行かないと酷く怒られるので渋々行く。
母の実家は諸事情で、ルールやマナーにはとことん厳しい。私も幼少期は厳しく躾られたし、その束縛は今も続いている。

結局何が言いたいのかというと、つまらない理屈をいくつ並べたところで本当に欲しいものは手に入らないし、いつも一番遠いところにあるものだ。
だからこそ輝いて、キラキラして、目も当てられないのだ。


無駄話が長くなってしまったが、7月が終わり8月が来るとこの曲を狂ったようにリピートする。

そして、「早く夏が終わらないかな」「いっそ涼しいところへ逃げてしまおうか」などと意味のない妄想に耽る。

ただの阿呆である。