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【LAMBDA / XLOOKUP】Googleスプレッドシート新関数 動向 -1

これは本編のシリーズネタとは別で、旬の動向を書いた雑談記事です。
本編は定期更新(週1ペース)ですが、こちらは思いついたら不定期に書いていきます。

以前投稿した
掟破りの逆輸入。Googleスプレッドシート、Excelそれぞれが新関数の動き

という記事で紹介した Googleスプレッドシートの新関数

Excel(とくに365)ユーザーには人気の高い、XLOOKUPや LAMBDA
その後の展開状況がどうなったか? 2022/09/11時点での検証状況です。

※ mirの環境(フリーGmail2つ、GoogleWorkSpaceアカウント1つ)での検証であって、Googleの新サービスの展開状況はアカウントによって差があると思われます。


Googleスプレッドシート 新関数展開状況(2022/09/11 時点)

✅LAMBDAが使える
✅名前付き関数機能が使える
🔲MAP、REDUCE、BYROW などヘルパー関数が使える
✅XLOOKUP、XMATCHが使える
🔲モバイルアプリ版でも使える (AndroidのみOK ▲状態)

mir利用 フリーGmailでの展開状況

✅LAMBDAが使える
🔲名前付き関数機能が使える
🔲MAP、REDUCE、BYROW などヘルパー関数が使える
✅XLOOKUP、XMATCHが使える
🔲モバイルアプリ版でも使える(AndroidのみOK ▲状態)

mir利用 GoogleWorkspaceでの展開状況

今回発表された新関数、新機能は、全部一気に展開ではなく 段階があるようです。たぶん LAMBDAが最初で、その次が XLOOKUP と XMATCH、そして 名前付き関数機能 と徐々に展開といった具合。

しかも、まだ油断が出来ません。

 前回の記事、2022/8/27 時点 で LAMBDAが使えており、その2,3日後には XLOOKUPやXMATCHも登場といい感じだったのに、その数日後に 一回全て使えない状況に戻されてしまいました。

名前付き関数が利用できる段階まで進んでいたのが、シート上で検証していた LAMBDAやXLOOKUP、定義した関数、これらがすべてエラーになってしまったのです。

それらが、ようやく2,3日前に戻ってきて使える状態になったので記事を書くことにしたわけです。

というわけで、本日時点、この記事を投稿した 上記状況から 再度後退(使えない状態)となる可能性があります。ご注意ください。

mirの環境では 残念ながら、まだヘルパー関数は使えず。また同じアカウントであってもブラウザ版で使えた新関数が入ったシートを、モバイルアプリ版で開くとエラーといった状況でした。

GoogleWorkspaceアカウント側は少し遅れて展開という印象。

「名前付き関数」機能はメニューに表示はされませんでしたが、他のユーザーが作成した「名前付き関数」は使えるみたいです。

以下、少しだけ各機能や状況をレビュー。


LAMBDA で始める異世界関数

さっそく長い式をLAMBDA化してみた

LAMBDAを使った関数って、非常に独特でタイトル通り異世界関数って感じなんですよね。個人的にメリットと感じる点は以下の4点。

  1. 変数宣言で、式を超簡略化できる

  2. 関数に名前をつけて定義。チーム内で使える。

  3. シート関数で再帰処理(ループ)が実装可能に!

  4. ヘルパー関数で チート状態に。

LAMBDAを入れた数式は複雑怪奇になってくるので、エディタ側で一旦、コードみたいにインデントを意識して書いた方がいいかも。

メリット1の変数宣言による式の簡略化ですが、これはEXCELだと LET関数があるんで、変数宣言だけ使うなら LETって論調のサイトが多いんですよね。でも、今回のGoogleスプレッドシートの新関数に LETはありませんでした。

だから、この部分もLAMBDAのメリットに入れてます。実際、LETで出来ることはLAMBDAで出来るんで、今後LETが追加されることは無いんじゃないかなー。

このメリット1の式の簡略化については、今後の関数ネタでこの長い式をLAMBDAで書いたら・・・て感じで書いていこうと思います。


名前付き関数で簡略化、さらに再帰処理へ

一回使うまでは NEWってついてる

メニュー > データ 内に 新しく、名前付き範囲 と範囲をランダム化 の間に
「名前付き関数」が登場しました。(一部の人はまだかも)

LAMBDA関数とセットで 名前付き関数の定義を使うことで、複雑な関数を絡めた式の簡略化やチーム内での共通利用ができます。

しかし、それ以上の利点(サプライズ)は、再帰処理が実現できるようになったって点です。

さっそくREGEXREPLACEを繰り返す 再帰関数作ってみた


再帰処理だからって ひよってるやついる? いねーよなぁ!
(再帰 = ループ処理であって、タイムリープは関係ない)

さすがに再帰処理とか出てくると一気に難易度が高くなって、プログラミング的思考も必要になるんで、普通の人はひよってもいいと思います。

さらに今回はまだ使えなかった、ヘルパー関数、MAP, BYROW, REDUCE あたりが出てきたら、もっと複雑怪奇になっていくかも。

上流と下流といった賃金や経済格差だけでなく、関数格差も進んでしまうんでしょうか・・・。

こちらも、完全に使えるようになったら検証していきたいと思います。


最強検索関数のルーキー XLOOKUP

下から検索できるオプションが魅力

関数界のパワーバランスを崩す勢いで登場した XLOOKUPは、最強検索関数と言っていいでしょう。血筋としては 名門のVLOOKUPの流れですから、まったくの新関数(ルーキー)とは言えませんが、今までの最強クラス 四皇や七武海 的な昔からの強関数を脅かす存在なのは間違いないです。

ぶっちゃけ LOOUP系全ての上位互換なんで、
XLOOKUPだけで全てが足りてしまいます。

だからと言って・・・

LOOKUPもVLOOKUPもHLOOKUPも 、
この世から一匹残らず駆逐してやる~。

こんなことを XLOOKUP が言い出すことはないでしょうし、

今まで VLOOKUP を利用したシート(資産)が使えなくなると困るんで、
いきなり XLOOKUP以外は廃止!にはならないと思います。
でも、今から使うならXLOOKUPを使うのが良いでしょう。

こうして、関数がどんどん増えていくんですが・・・。

そんなXLOOKUPの新しい機能は、一応Googleスプレッドシートでは色々駆使すれば全て 代用可能だったんですが、それでも 下から上方向への検索は魅力ですね。


XMATCHは、・・・うん、いたのね。使うかもね。

XMATCH も使えるようになったんですが、これは今回発表の新関数、新機能の中ではちと弱いかなと。最悪の世代だったら、ホーキンスみたいなポジションでしょうか?

EXCELに追加となった際、基本的にテンション高めのオフィスTANAKAさんですら、テンション低めに解説してますw


モバイルアプリでは、まだ不安定?

今回の検証で、GoogleWorkspace含め 3つのアカウントで LAMBDA、XLOOKUPは使える状態であることを確認しました。

もう日本国内のGoogleユーザーの大半が使える状態になってるのかなと思いきや、意外な盲点で アプリ版の対応が微妙でした。

結果としてはアプリ 最新版状態で
iOS版 ×、 Android版 〇
という状況です。(正確には  mir 所有のは iPadOS版ですが。)

XLOOKUP、LAMBDA、名前付き関数の使用(作成はアプリ版はできないっぽい)、いずれも上記の結果です。

iPadだとエラーに
Android版は使える (キャプチャ用に横表示に)

うーん、Google製品なので iOSアプリの方が少し対応が遅れてるんでしょうか? iPhoneユーザーは、更新で対応されるのを待ちましょう。


以上、2022/09/11 時点での Googleスプレッドシート 新関数展開状況でした。


2022/09/13 追記

昨日、2022/09/12 に確認したら、MAP,REDUCEといったヘルパー関数が利用できるようになっていました。近日中に簡単な検証記事を書きます。



公式ヘルプページ

以下、公式のヘルプ(日本語)



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