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夏休みテルミン(2023)

わたしは基本的に家から出ない生活で、毎日が夏休みのようなものなのですが、この夏は危険な暑さでご近所散歩にすら行けませんでした。 しかもまだまだ暑いですが、みなさまご無事で過ごされましたでしょうか。

さて、7~8月はもくりん=安川 徹さんと合計3曲コラボさせてもらって、もくりんさん(ピアノ 長崎)と三毛子(テルミン 東京)でリモート合奏しました。 うっすら蝉が鳴いていたりして、夏休みの音楽室で合奏したみたいな仕上がりになりました。

まずは対になる2曲「Nocturnal Labyrinth」Op.188 no.2 嬰ニ短調と、そのアンサーワークである「Solitude of Morning Twilight」Op.188 no.4 嬰ニ長調です。 なんだその調?ということで、楽譜の見た目がすごい。 しかもピアノはもくりん好みの Werckmeister III 442Hz で調律されていました(^^;

でも、テルミンはそのへん自由自在なので、へっちゃら。

まずは「黒」サイドをお聴きください

もくりんさんからは、ひときわ暗いこの一曲、曲調とテルミンがなんとも言えない雰囲気を醸し出して、聴いているだけで地の底に沈んでいくような絶望感を存分に味わってくださいとのこと。
わたしにはとても甘く感じられましたが、この甘美なコード進行に迷い込んだら二度と戻って来られないかもしれません。

そして「白」サイド

もくりんさんからは、前作があまりに暗すぎて救いがないので、アンサーワークとして同主調の嬰ニ長調(!)で。 穏やかで、でもちょっと寂しげな朝の光を感じてくださいとのこと。
永遠に終わらないかとも思えた夜がついえ、迷宮は朝日に消え失せて、この手に残るのは一縷の寂しさ。 夏休みも終わっちゃうのか・・・とわたしは感じました。

さて、残る一曲は誰もが知る名曲「椰子の実」です。

もくりんさんが遊び弾きの即興編曲→ちゃんとしたコード譜でピアノを弾いて海に流した椰子の実。 歳のせいか、こゆ歌詞が沁みるんですよねぇ、最近。 などと弱気(?)なことをおっしゃっています。
わたしは、その流れ着いた実を胸に当ててみると、今はもうない故郷の惑星が思い出されて・・・という妄想に涙ぐみつつテルミンを弾きました。

ところで、この動画に登場する実は子供のときから持っていたもの。 彫られた模様からずっと椰子の実のような気でいたけれど、椰子の実がこんな小さなわけはないですよね。 いったい何の実だろう?

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