夕闇の桜
雨上がり
日暮れ
日曜日の逢魔が刻
ホントに誰もいない広い公園
ここは禁域か…?
異界感たっぷり過ぎて
通り抜けしようとした事を後悔したくらい
だけど桜が満開だった
夕闇の蒼が綺麗だった
だからそっと立ち去った
この先は人のための時間じゃない
この世ならぬものたちの
春の夜の宴が始まる
夢見草に集う異界の宴
束の間の聖域
雨の匂い
ひんやりと湿った風
香り立つ桜
雨に濡れ街路灯を反射する黒土
空に花明り
地に水鏡
木々の間に広がる闇
いつもの公園なのに
うっかり迷い込んだとしか言えない様な
そんな摩訶不思議な場所に感じた
よろしくお願いいたします。