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青春のあとさき

今回は高校時代に毎日通った鴻巣市に行った話。

何故、鴻巣に行ったのか?  正直、これといった理由はない。正月明けて家に籠り過ぎて、精神的に鬱々としていたので、原付で流していた。

当てもなくブラブラしていたが、このままだと、国道17号をひた走って、熊谷、深谷、更には群馬にまで行く勢いだったので、鴻巣まででやめておいたと言った方が正しい(怖っ)

鴻巣は前記した通り、高校時代に通っていた。鴻巣駅を見て思い出したが、あの頃、私は電車に乗る事は滅多になかった。何故なら、亡くなった父は車が大好きで、家族の移動は必ず車だった。電車なんて、父が不在の時に母と乗るか、友達と乗るか、どちらにしても年に何回も乗るものではなかった。

高校に毎日電車で通うと決まった時、私は心の底からワクワクした。定期券を買ってもらって、電車に乗る関係でそれまで持っていなかった腕時計も買ってもらって、一気に大人になった気分だった。当時は携帯電話はなかったので、時間を知る方法は、外の時計か腕時計かの2択だった。

そういえば、当時は自動改札機ではなく、Suicaもなく、駅員さんに定期を見せていた。切符は駅員さんが1枚、1枚ハサミで切っていたし。もう今は、そういう光景は日本何処でも見られないんだろう。私が高校生っていうと、もう何十年も前の話だし……。

鴻巣駅前には、いつの間にやらショッピングモールが出来ていた。鴻巣に今でも住んでいる高校時代の友人から小耳に挟んではいた。その高校時代の友人は、もうかれこれ10年以上は会っていないが、年賀状は毎年やり取りしている。

お互いにいつまで経っても旧姓のままだが (お察し下さい)

その小耳に挟んでいたショッピングモールに初めて行ってみることにした (ショッピングモール側は撮れなかった。この歩道橋の手前がショッピングモール)

原付を停めて、とりあえず朝から何も食べていなかったので、フードコートでお昼を食べる事にした。

中央のステージでは、イベントで女性シンガーが歌っていた。

全国のショッピングモールのイベントやライブ中心でご活躍されている方のようだ。「碧いうさぎ」が聴こえてきた。知名度的に有名人のカバー曲を歌うのも仕方ないとは思うけれど、本当は、自分の曲だけを歌いたいだろうなと、ちょっと切なくなった。

お笑い芸人もそうだけれど、歌手もテレビに出られるくらい知名度のある方は、ほんのひと握りだ。ほとんどの方は、こうして地道にPRしながら、全国を回ってCDを売っているんだろう。

そんな事を考えながら、フードコートでこうのすコロッケカレーを食べた。

こうのすコロッケカレー

これも、きっと私が高校を卒業した後に出来たB級グルメなんだろう(多分)

食べ終わって、ショッピングモールを一回りして、急にここに映画館が入っているのを思い出した。

しかも、ここは「翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~」の劇場装飾コンテストで優勝したんだった。

早速行ってみたら、さすがにコンテストが終わっているので、装飾は片付けられていたが、出演者(はなわさんとアキラ100%さん)のサイン付きの看板はあった。

そういえば、パンフレットを買ってなかったと思って、売店で買う事にしたが……。私はあまり映画を観た事がなくて、チケットを持っていない人が売店で買い物していいか分からなかった。

売店のスタッフさんに、「あの……映画観なくてもパンフレットって買ってもいいですか?」と恐る恐る尋ねたら、「もちろん!」と元気いっぱい答えてくれた (物知らずでお恥ずかしい)

翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~パンフレット

パンフレットを買ったら、満足したので、帰る事に。

懐かしくなったので、駅からの通学路を辿ってみた。

駅前通りは変貌の限りを尽くしていて、私が通っていた頃の面影はほとんど残っていない。

失意のまま、あの頃、歩いていた道を原付で車道側からゆっくりと辿った。そういえば、あの頃、前記した年賀状の友人と毎日のように寄り道していた。そう、駅前通りにあったこのミスドで……。

ミスド……ミスド……。

かつてミスドがあった場所

ミスドなくなっとるやんけ!!!

私の青春時代を彩ったミスドは跡形もなく消えていた……。

ついでに同じく寄り道していた交差点曲がった先のモスバーガーもなくなっていた……。

結局、駅前通りで、私が高校時代の頃から今まで残っていた店は、この和菓子屋だけだった。

木村屋製菓舗

木村屋製菓舗は、何と明治38年創業の超老舗らしい。高校時代は和菓子はあまり興味がなかったから買う機会はなかったけれど。

久しぶりに、高校時代の頃を思い出してしまった (JKなんて言葉は当時ありません)  うちの高校の子が駅前通りにいたけれど、制服が変わっていた。チェックのスカートでオシャレになっていた。ズルい……。

あの青春の日々は決して戻ってこない。鴻巣の街並みの劇的な変貌がそれを感じさせて少し寂しかった (特にミスド)

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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