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ベビーヨガって?

私が興味を持ち始めたのはポコちゃんを出産して里帰りを終えた頃。
もともと体作りの一環としてヨガスタジオに出向いていた時期にスタジオのタイムスケジュールで存在を知った。

ーーーベビーヨガ?

赤ちゃんを動かしてあげるのか、はたまた赤ちゃんをダンベル代わりにして楽しく鍛えるのが目的か・・・
そのレッスン風景を見たことはなかったから具体的に何をどういう風に行うことがベビーヨガなのか、そもそも結婚の予定すらなかった私は考えたこともなかった。

それが気づけば仕事を辞め、隣には夫と呼ぶべきであろう彼氏がいて、私のお腹は食べ過ぎたという理由では誤魔化せないほど不自然に膨らんでいた。

あぁ、私は妻になり、母になろうとしているんだ。
という周りから見れば一目瞭然なことを、私も周りと同じように自分の姿を鏡で見て気づく。
そんなことを繰り返しながら頭の中の整理をし続けた妊婦生活だったが、我が家の第一子として産道を見事にくぐり抜けたポコちゃんを見た時、大人になってから一番真っ直ぐな嬉し涙を流せた自信があった。

こんなに小さい人間が私の体から出てきた?
そして、本気で思った。

絶対に、私が守る。

そんな意気込みからスタートした子育て生活だったが、相手は何せ新生児。
泣いたらそれなりにオムツを変えてみたりミルクや母乳を与えてみたりするものの笑うことはしないし喋ることはもちろんしない。
成長すればコミュニケーションの幅は広がっていくんだろうけど、そんなことではないもっと深い関わり合いができないかな〜なんて思ったり思わなかったり、、、

それは夫に対してもそうだった。
家のことや食事のことを気にかけるのも愛情の一つではあるけれど、私の存在意義って何だろう?
そう思っていたのは急に仕事をやめたせいでもあったのだろう。
せっかくダンスを通して自分の体や自分自身に向き合ってきた今までがあったのだから、もっとそれを活かしつつサポートできたら・・・

ついに私は何かしらの体に関係する資格を取ることにした。
一つは知人のトレーナーからアドバイスを受け整体の資格に決めた。
そしてたまたま目に入ったのがベビーヨガとベビーマッサージだった。

そこには

母子が楽しく触れ合うことで赤ちゃんの成長を促すだけでなく母も育児に対する自信が湧いてくる

と言うようなことが書かれていた。

私が求めていることはこれだ!
喋れない時期だから、伝わらない時期だからこそ、コミュニケーションの幅が狭い赤ちゃんの時期を、私なりにちゃんと向き合える時間を作りたい。

子育てや新しい土地での生活、車の免許も取りながらのことではあったけれど、知りたいことに触れていく心地良さは私にエネルギーを与えてくれた。

そこからは学びながら実際にポコちゃんに試してみる生活が続いた。
月齢ごとに反応が変わってくことで成長を感じれたり、興味のなかったポーズをある時から好きになったり、衝撃的だったのはいつも最後に取り入れる『お船』というポーズで眠り就いたこと。しかもその日からはそのまま寝てくれることが増えていった・・・

そしてここからは成長とともに衝撃の嵐!
正直、話始めるようになってからしばらくはベビーヨガをやらなくなった時期があったのだが、ある日なんとポコちゃんが自らお気に入りだった『ぎったんばったん』をリクエストしたきたのだ!
ポコちゃん、、、『ぎったんばったん』覚えてたの!?と心の声。
やってあげるとそこにはすごく嬉しそうにしている、少し成長したポコちゃん。
そして、4歳になった今のポコちゃんにとってベビーヨガは”寝かしつけの一種”と化している。

今では眠気を感じると自ら『絵本読んでからベビーヨガ』と申し出てくるほど彼女が精神を安定させるには欠かせないツールとなっており、しかも衝撃はこれで終わらない。
昨年、我が家には長男坊であり第二子のブンちゃんが誕生した。
ポコちゃんに対して本格的にベビーヨガを習慣づけたのは一歳を過ぎてからだったが、ブンちゃんには首が座る前からベビーマッサージを行い、自然とベビーヨガに入っていった。
朝寝前のご機嫌斜めな時や、興奮し過ぎて寝れない時、気持ちをコントロールできずに泣き止まない時など、通常なら抱っこしてあやしたり、抱っこ紐をしたくなるようなタイミングで私はまずベビーヨガを実践した。

もちろん100発100中とはならないが、私と向き合える環境が整っている時は大体落ち着いてくれたり、そのまま眠りに就いてくれるのだ。
そんな風にブンちゃんには早い段階でベビーマッサージやベビーヨガを通して関わって過ごしていたある日のこと。

ポコちゃんがいつも通りに夜の寝かしつけでベビーヨガを丁寧に依頼してきた。
この頃には順番交代でベビーヨガをすることが習慣になっていたので、ポコちゃんは年功序列制にあやかり、トップバッターにこだわった。

私が、『はいはい、わかりましたよー。今からベビーヨガを始めます♪』とお決まりのセリフ。
ポコちゃんが元気よく返事をする。『はーい!!』
それを見ているブンちゃん。

『なでなで』や『すりすりすりすりトントントン』などお決まりのポーズをお決まりの声かけとともに発する私。
それによって楽しそうに、でもちょっぴり照れくさそうにリアクションをするポコちゃん(ベビーヨガの推奨年齢は1歳頃まで。当時のポコちゃんは3歳)。
それを見ているブンちゃんはまるで自身がベビーヨガを受けている時のような反応をしている。
そう、見ているだけなのにその時の私が発する擬音語でどのように動かされているのか、身体が記憶しているのだ。
極めつけは、ポコちゃんが最後のポーズをしている間にブンちゃんはコテンっと寝てしまったのだ。
そして、ポコちゃんもすやすやと夢の中へ。。。

こんなに楽な寝かしつけがこの世に存在することに私は驚いた!

そんなこんなで深い関わり合いを求めた結果、それは睡眠導入剤のような働きをしてくれるようになった。

ブンちゃんに関しては、しっかりポーズの取れない環境であってもベビーヨガの一連の流れを囁くだけでコテンと眠りに就いてくれることもしばしば。
個体差はあるにしろ少なからず私たちにとっては必要不可欠なものになっていった。

ーーー何故こんなにも他のスキンシップとの違いが生まれるのか?

それはベビーヨガにしてもベビーマッサージにしても理にかなった動かし方、触れ方をしていくからだ。

通常のヨガはただストレッチをしているのではなく、簡単にいうと心・体・魂を一つにし、大地からのエネルギーを取り入れることが目的とされている。
よってベビーヨガに関しては赤ちゃんが母親や父親と一緒にヨガを行うことで親子の心を一つにしてくれるのだ。
一方、ベビーマッサージも単なるスキンシップではなく脳や内臓機能、身体的な発達に対しても成長を促せるような仕組みが組み込まれている。
この理にかなった触れ合いと愛情が折り重なることで赤ちゃんが自然とこのひと時に集中し身を委ね、結果的に究極のリラックス状態である眠りに導かれるのだろう。

今、子育てをしている方や赤ちゃんと接する機会がある方など、向き合い方に息詰まりを感じていたり、もっと深く関わりたい気持ちがあるのならば、一度体感していただきたい。
あの魔法にかかったような温かいひと時を。

私自身、二人といつまでベビーヨガやベビーマッサージで愛情を確かめ合えるのか未知であり、卒業する日もいつかは訪れる。
想像するとちょっぴり、いやかなり寂しい気持ちにもなる。
ただそれは立派な成長の証であり、いつまでも私たちにとって温かい思い出となって度々話題になるのだと私は確信している。

特に母親になり子どもとの関わりが増える女性、当たり前のように子育てをしているように見えているかも知れないが、幸せを感じるのと同じくらい悩みも尽きないはず。
人を一から育てるということはそんな簡単なことではない。
まだまだ世には浸透率が低く重要性の薄いツールではあるけれど、この発信を通して少しでも子育てが”幸せ=悩み”になるのではなく”幸せ>悩み”になることを願って・・・




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