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今年もこの季節がやって参りました!

作り続けて15年。
今年も、クリスマスのお菓子「シュトーレン」の季節がやってきた。
シュトーレン、好きですか? 私は大好きです!

初めてシュトーレンと出会ったのは、20年ほど前だったか。
まだ会社員をしていた頃のこと。パン好きだった私は、会社の近くにあった美味しいドイツパンのお店に、よくお昼ごはんを買いに行っていた。
大好きなメニューは「カイザーサンド」で、カイザーというパンにクリームチーズとトマトとレタスが挟まった、ちょっとおしゃれな惣菜パン。その日も、そのパンを買おうと、休憩時間になるやいなや、社員証と財布をつかんでるんるんとパン屋に向かった。

店の外まで、パンの焼けるいい匂いがしている。幸せの匂いだなぁと、ドアを開けたら、見慣れないパンが入口のすぐ横に置いてあった。なにこれ美味しそう。ドライフルーツがたっぷり入った、粉糖がまぶしてあるそれは、私の心というか鼻をくすぐった。
『ドイツのクリスマスのお菓子です。クリスマスまで、毎日少しずつ食べて楽しみましょう』みたいなことが、商品説明に書いてあった。
まぁ、すてき。ワインにも合いそう。でも、お高い……。
パン屋さんのパンとは思えないくらいの値段がする。確か、3800円だったと思う。いや、高いやろ。ホールのケーキが買えるよ?

お値段に引いたが、だがしかし、これ、みたことないし、食べてみたい。
食欲が節約に勝った。これが、人生初のシュトーレンだった。

帰宅して食べてみたら、あら美味しい! 今まで食べたことがない美味しさだ。驚いた。そして、感動した。しかし、会社を退職してしまったので、そのシュトーレンは食べられなくなった。

それから5年ほどが経ち、私は念願のパン教室に通い始めた。そのパン教室で「クリスマススペシャルレッスン」として開催されたのが「シュトーレン」だった。私は、大喜びで受講した。そしたら、そのシュトーレンが、あの感動のシュトーレンと同じくらい美味しかったのだ。すごい! 私、あのシュトーレンが作れてる!! パンを習ってよかった……。

それから今まで、少しずつレシピを変えて作り続けている。
たくさんの人に食べてもらった。
「夏目のシュトーレンが一番好き!」と言ってくれる友人や
「先生のシュトーレンが忘れられなくて!」と言ってくれるパンの生徒さん。
海外でホームパーティにお呼ばれした夫に持たせたら、「美味しかった。ありがとう!」と、お礼に素敵な茶碗をいただいたりもした。
一人暮らしの息子からも、早々に「送って!」と催促が来て、とても嬉しく思っている。

そんなシュトーレン、今年の一回目を、今日、焼きました。

今年は小麦粉を今話題の「スペルト小麦」にし、バターミルクを加えて作ってみた。いい香りがする。

1週間ほど寝かせるとより美味しくなるので、試食はまだできない。
でも、美味しい香りがするから、絶対美味しいに違いない。
ああ、楽しみ!


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