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9月1日なので、我が家の東京→地方移住を「防災・減災」観点で振り返ってみた

9月1日、関東大震災が起きた日、防災の日なので、
私の東京→宮崎移住を、「被災リスクを小さくしたかった」という観点からザラザラ書いてみたいと思う。


我が家は、コロナ禍のリモートワークをチャンスに、東京から、夫の故郷宮崎に家族4人で移住を果たした。

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おもな理由は、介護や子育て、住まいの環境だけれど、
上記の記事で書いていない移住理由の1つに、「人口超集中地域での被災が怖い、首都直下地震より前に東京から脱出したい」というのがあった。

私は防災意識を叩き込まれる静岡県出身者ということもあり、首都直下地震が怖かった。

直接の揺れや火災での被害ももちろん怖いけれど、
もっと怖いと思っていたのは「超過密人口を支える都市機能が崩れたときのカオス」。

東京という都市は、尋常ではない密度でヒトをかかえて、技術と工夫と危うい相互協力のバランスで日常を送っている。

たとえば、エレベーターという技術あってこそタワマンは日常生活の場となっている。
緻密な運行ダイヤという工夫で、首都圏の鉄道網は日々大量のヒトを運んでいる。
そして住民も、「乗れないエレベーターや車両は1本見送る」など、都市生活がまわるよう相互協力している。

それが、天災という巨大な力で、インフラをはじめ都市技術は破壊され、工夫と相互協力は簡単に崩れ去る。

数日前に予報が出る台風や積雪でも、人口多すぎ過密すぎの東京は大混乱になっているけれど、事前警戒できない地震にはさらに弱い。

私は20代後半、DINKS(共働き子ナシ)時代に東日本大震災の揺れを東京の職場で経験し、徒歩帰宅はあきらめて一晩職場で夜を明かした。

当時はまだ子どもがいなくて、自分の身一つの安全を確保し、電気・水道が通っている職場で一晩待てばよかった。
でも当時、お子さんをお持ちだった職場の先輩ワーママは真っ青で、交通状況が一切わからないまま、夕暮れの中を、遥か遠くの園・自宅へ突撃(突撃と表現したい形相だった)していった。

今、我が家には2人の子がいる。
上の子はエピペンもちの食物アレルギーがあって、下の子は発達特性上、場所見知りが超絶激しい。

こんな子供たちを思いやれる余裕が、被災して大混乱を極める東京でありえるだろうか?

災害で、被災した人数が多すぎるとき、ヒトは理性を失う。
声が大きい強者の要求がまず通る。
弱者(子供、障害者など)は二の次、三の次になる。
どうしたってそうなる。

余裕のある人だけが、困っている人を助けられる。
余裕のある地域だけが、困っている地域を助けられる。

日本最大の人口密集地である首都圏が、首都直下地震で被災したら。
東京都人口約1400万人、埼玉・千葉・神奈川をふくめたら約3500万人。どの地域、経済圏が速やかに助けてくれるだろうか?
支援が行き届くのに、どれくらいかかるだろうか?

助ける側の人数<<<助けを必要とする側の人数(東京)

うーん。無理ゲーだよね…。
無理だ…と思いながら、東京に惰性で住んでいた(職場もあったし)。

そこに、コロナ禍とリモートワークのチャンス。

私は移住に同意し、2022年、宮崎の新築注文住宅に住まいを移した。
「新居が完成して移住するまで、首都直下地震が来ませんように」は本気で思っていた。

もちろん、宮崎も台風銀座だし、日向灘は地震の巣だし、日本どこでも災害リスクはある。

でも新居は、ハザードマップオールクリアの立地、東京では望めないゆったりした住宅街を選べたので、火災延焼の可能性も低い。

自宅も運よく「耐震等級3・許容応力度計算」、「省令準耐火構造」、とても頑丈なつくりになったし、地震が起こっても、大型台風が来ても、避難所に行かず、いつもの家で、家族そろって安心してすごせる(はず)。


(↓我が家の仕様については、Kindleの中でまとめてます)

基本的な備蓄(食料やトイレ、3日~1週間程度)をしていれば、被災しても、在宅避難でほかの地域(陸路は熊本、鹿児島、大分、海路なら関西圏)からの援助を待てるだろう。

こちらとら、地方も地方、宮崎である。

助ける側の人数>助けを必要とする側の人数(宮崎)

この立地は、防災・減災観点でいえば、アドバンテージだと思うのだ。



お読みいただきありがとうございました。

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☆この記事を書いたのは以下の人です。「おっ?」と目がとまったら、フォロー、コメント、お気軽に。

 ・みお(若橋未央)
 ・東京→宮崎に家族で移住した編集者
 ・「将来貸す」前提の注文住宅を建設
 ・ズボラできる家づくりに熱意を注ぐ2児の母
 ・noteは月に〜数本執筆
 ・X(Twitter)は、ほぼ毎日出没

 ・家づくり記録&戸建マネー戦略本、amazonで好評発売中です。


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