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ASEAN首脳サミットの行方

明日4月24日インドネシアで開催されるASEAN首脳会議の行方についてまとめます。

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この間バンコクポスト紙がミャンマー国軍のクーデターは失敗に終わったとの社説を投稿しました。その中からこの2点が注目されています。

国軍の暴力的な行動は国家の憲法を破壊しただけではなく、国軍の上層部は現場で起きていることを正しく把握していないことの現れです。それから国軍はミャンマーの国境で活動する20を超える少数民族の武装組織がクーデターを認めると思い込んたことです。

タイ政府の反応

タイ首相のプラユットは20日の記者会見でミャンマー危機について質問されてこう答えています。ミャンマーの問題はとても複雑です。NUGを認めるかは答えずにタイとしてはできるだけ早くミャンマーが民主主義と取り戻すために努力していると述べました。タイの首相プラユット氏は4月26日のASEANサミットには参加しないです。

マレーシア外務省はASEAN首脳会議に国軍の最高司令官ミンアウンフライン(以下MAL)が参加すると認めました。MALがインドネシア現地参加するかオンラインでの参加かは不明です。ミャンマーではMAI航空のCEO直々に運行する特別便がスケジュールされています。

バンコクポスト紙は正当な新聞社のため国軍のクーデターが失敗に終わり、国軍最高司令官MALを養子のように扱ってきたタイ首相プラユット氏がASEANサミットから逃げているとの報道は何かしら理由があると思われます。またここに来てタイはまたアメリカと組んでミャンマーとの距離を広げようとしています。これで国軍は大事な同盟を失い破滅の道が早まります。

少数民族の勢力拡大

前からタイはミャンマーの国境で活動するカレン族の武装組織KNUの活動を制限していました。ただ最近になってタイ政府がKNUへの制限を緩めています。これでまたKNUが勢力を伸ばして強くなります。この情報はもちろん国軍の軍人にも知れ渡っています。同時にNUG(国家統一政府)が設立されて熱烈に国民から支持されています。これで国軍の兵士からみたら国軍に未来がないことを認識できます。

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国民側にはアメリカが凍結している10億ドルの資金、KNUとKAIが訓練している大勢の若者たち、西側諸国からの支援の約束などがあります。これだけでクーデターの失敗は目に見えています。今度のASEANサミットは国軍への軍事的圧力からの解放させるための方法を模索するためだとみています。それは多数の死傷者が出る可能性のある内戦を避けるためです。

ASEANの重荷

おそらくアメリカを始めとする国際社会の国軍解体策の中はASEANの役割もあると思われます。アメリカの国連大使もASEANの介入を指示しています。そのためASEANは世界中からの非難を受けながら、何が何でもMALを会議の場に引っ張り出そうとしています。

このASEANサミットから何かしらの解決策が出てくると期待しています。この世界中から注目されている状態でASEANが国軍を放置することは許されません。そうなってしまうとASEAN事態の存在が危うくなります。

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もう国軍の失敗がほぼ確実な状態です。最近は国軍将校の逃亡者も増えています。ヤンゴンなどの中心地の基地からの兵士の逃亡者や一部では武器も持ち逃げされている情報があります。また、国軍上層部の上級将校の11人が自宅軟禁になったと噂もあります。国軍の基地の警備には女性兵士が使われていることも目撃されています。ASEANの結果で国軍の状態が急に変わらずとも徐々に弱体化していくと思っています。

孤独の国軍

中国は自分の利益優先のため国軍の行動に指示できません。ロシアはウクライナのクリミア半島問題でEUと対立していてミャンマー国軍のことは気にしていられません。

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インドネシア国民がASEANに大量虐殺の犯人MALを招待したことを避難したデモを起しています。今回のミャンマー危機でASEANが試されているとタイ政府が声明を出しています。ASEANはミャンマー国軍に足を引っ張られるような失敗はできません。

国際R2Pセンター(国連の保護する責任適用の格付けをする団体)からはASEANサミットに参加するMALを逮捕するように要求を出してしています。NUGも同じくINTERPOL(国際警察)へMALの逮捕依頼を出しました。

今回のASEANの結果には期待しているものの、なにか国民の行動に影響を与えることはありません。国民の目的はただ一つ、それは国軍の解体です。本日ヤンゴンの中心地で数百人規模のデモ進行がありました。第2波の抗議が始まったのです。それは国軍が解体されるまで続きます。

支援募金

下記のページでミャンマーへの支援金の募金を受け付けております。

4月23日時点で国軍の武力弾圧によって750名弱の罪のない市民が命を落としました。また戦争難民は数万にを超えています。皆さんの支援があればミャンマーは早く平和を取り戻せると信じています。

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