言葉が伝わらないもどかしさ

こんにちは、ちょこみんとです。
今回の内容は、失語症を初めて体感した時のお話しを載せました。
『』…看護師さん
（）…私の頭の中　
是非最後まで見てくれると嬉しいです🙇🏻‍♀️


ある日の夜、鼻につけてた栄養チューブの上にブランケットがかかりました。夜に目が覚めたのはこの日が初めてで怖いという気持ちになってたら、今度は訳も分からず寝る前に見た飲料のCMが頭に浮かんできたんです。

気付いた時にはナースコールを押してました

『はーい』（あれ？んん？）自分の意思と頭の整理がついてない状態で何で押したんだろうと思っていました。
『どうしましたか？寝れない？』首を振り
『オムツかな？』この言葉にも首を振る。

口を指さしてジェスチャーで頭に浮かんでた飲料のCMみたいな事をしてみても違う事してたのか、伝わらず看護師さんが困っている所を見てようやく（私って喉が乾いてるんだ）という気持ちになりました。

『ごめんね〜、まだ分からないけどなんとか伝わるように持ってくるからまってて！』と夜なのにも関わらず対応してくれたんです。

『これが分かるようだったら指差して欲しいな』
ひらがな表を持ってきてくれました。

「おちゃ」この3文字を指差すだけなのに、「ちお」「ちおゃ」「ゃおち」などといった意味のわからない単語ばかり指差してしまう。
看護師さんは必死で解読しようとしてくれてくれましたが『んー？』この言葉に釣られて私の頭の中もクエスチョンマークでいっぱいになり、何を伝えたいかもごちゃごちゃになりました。　

持っててくれたひらがな表を裏返しにして、首を振りもうできないという事を表現しました。

すると看護師さんは、『簡易的でいいから絵に起こしてみよっか！』紙と鉛筆を持ってきてくれて寝ながらの状態ですがベッドを少し上げて試みました。

初めて目が覚めてから絵を描きます。　

右利きだった私は麻痺により左手で一生懸命描こうとし

こんな絵を理想としてるのに、形を表すこともできず
ひらがなの時と同じで、何を描こうとしてたかも頭で整理できないことで結局伝わらないまま諦めました。紙と鉛筆を返すと『もういいの、？』と言われて、グッドサインで返しました👍

今までは、言われたことに頷くぐらいで自分から何か意思を伝えることはありませんでした。すると、看護師さんには『本当にごめんね。でも目が覚めてまだ日も浅いのにこんなに気持ちを伝えてくれてうれしいよ！これから徐々にリハビリも増えてくからゆっくり頑張ろう』

この言葉を聞いて涙が溢れる

正直、ひらがな表の時からクエスチョンマークばかり。頭はいまだにパンク状態のままで涙のわけも分かっていませんでした。泣きながら笑顔で頷いたので脳内で感情もおかしくなってたんだと思います。
『チューブしながらもいずれ声が出るようになると思うから大丈夫大丈夫』

静かに優しく涙を拭いてた手が暖かくて安心したのか気がついたら眠ってました。