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葬儀の仕事。超初心者時代。10

初心者とはいえ、当家さんからみたらプロ。
それは常に念頭にあったわけで。

ひたすら これなんだっけ? という顔をしないで乗り越えてきました。。
当家さんに対してはとにかくしっかりした態度で対応。
そして取引先さんやお寺や教会の方には わからないので教えてください とひたすら正直にわからないことを伝え教えていただく日々。
一度教えていただいたらもう聞けない!と思っていたのでひたすらひたすらメモの日々。次に同じお寺や教会がきたら お!できるようになったね と言われるためにひたすら復習。

そうやって学んできました。

ただーーし!一つだけ知らないできてしまったことがありまして。
それが ご遺体は腐敗する ということ。

さすが初心者の考え!
基本的にお迎えに行くのは病院や老人ホーム。
そういう場所から渡されたご遺体というのはきちんと処置されているものだと信じていたのです。だって電話で依頼を受けるときに 処置はお済みですか? って聞くと 処置中です とか これから処置にはいりますので1時間後に とか言われてたから。
処置ってことはきれいにしてくれることだと思っていたから。

当家さんと話をしても 病院が処置してくれたから大丈夫 と言っているように、当家さん的にも病院や老人ホームの話す 処置 というのはそういうことだと信じている。初心者の私たちと一緒。
その 処置 というものがいかにいい加減かを思い知らされることになったあの夏。。。

もう時効だから書けるけど、私たちが葬儀屋をはじめて最初の夏。
夜のご遺体搬送依頼。故人さんを安置させていただいた当家さんから朝5時頃電話がありました。

おばあちゃんの鼻が緑色になってるんですが。。。

え!?

聞いていても意味がわからないのですぐに準備しておうちにお邪魔すると。。。
本当に鼻を含めて鼻の周りまでまんまるく緑色になってる。
フランケンシュタインの色。
なんで鼻だけ?運んだとき普通だったのに? 
お顔をじーっくり見てるうちに なんか口のあたりも緑っぽい。
ぜんぜんなんでかわからない。
ひとまず持っていたご遺体用のメイク用品で鼻と口の色をしっかりカバー。
とにかく塗るというよりのせるという気持ちで。
会社に出勤してから私たちより経験がある人に相談。

それ、腐敗はじまってるよ。

えぇえええぇ!!?? なんで?
病院で処置してくれたよ!? 

病院の処置なんてほんといいかげんだよ。
ちゃんと自分たちで死因をみて、気温を感じて、そして確認してたりなければ自分たちで処置しないとだめだよ。

だって。。 どうしよ。

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