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経鼻経管栄養

退院してから1週間ほどで、また入院することになりました。
輸血と点滴の後はミルクの飲みが良くなったように見えましたが、自宅に戻ってみると、結局1日トータルで300ml飲めれば良いほう。
吐き戻しは減ったものの、飲む量が増える様子はありませんでした。

自分で飲めないのであれば、経管栄養にするしかありません。
鼻から胃へチューブを通すことで食道の内壁を傷つけてしまうリスクはありますが、十分に栄養を摂れないことで傷の治りも遅く、出血量や浸出液の量が増えてしまっている現状を考えると、ほかに選択肢はないと思いました。

この頃はもう水疱はほとんどできなくなっていましたが、お尻と腰回りの糜爛が治らず、少しずつ範囲が広がってきていました。
栄養が摂れるようになれば、この大きな糜爛が治ってくれるかもしれない。
そうすれば出血量や浸出液の量が減り、またミルクを飲む元気が取り戻せるかもしれない。
そんなに簡単な話ではないんだなと、後から思い知ることになりましたが、この時は淡い希望を持って経管栄養に移行することを決めました。

注入の練習


入院してすぐにチューブの長さを測り挿入してもらいました。
そのあとは注入の手順を教えてもらい、いざ実践・・・!
もちろん私はシリンジや滴下筒、聴診器を使うのも初めてなので、おそるおそるやっていました。看護師さんたちがするのを見る分には簡単そうなんだけどな・・・皆さん本当に手際がいいですよね。
滴下のスピードの調節と、聴診器で空気音を聞くのが慣れるまでは難しく感じました。

娘の場合は、この3点が普通の手順と違うところ。
・チューブの抜き差しは最小限にしたいので、ギリギリまで交換しないこと
・チューブの固定は剥がれるまではそのまま(毎日の貼り替えはしない)
・チューブが胃の中に入っているかの確認は空気音を聞く方法で。(シリンジを引いて内容物を確認する方法は胃壁を傷つけるリスクがあるのでNG)

娘はミルクの注入量を増やしていっても吐き戻したりする様子はなく、私も入院中に注入の手順に慣れることができ、順調に経管栄養に移行することができました。

チューブの固定


粘着力の強いテープは使えないので、チューブの固定が一苦労です。看護師さんたちにいろんな方法を提案してもらい試行錯誤。ベースとしてハイドロサイトを貼り、その上に粘着力のあるテープでチューブを固定します。小さなお顔に固定できる場所はそう多くはありません。もとから口の横あたりは糜爛があったので、新しく糜爛を作ってしまわないように固定や貼り替えはとても気を使いました。

また、その頃から娘はなぜか腕を顔の周りでパタパタ動かすようになってしまい、頬を擦って糜爛になるのが怖いので、糜爛がなくても頬に被覆材を貼って予防していました。せっかくかわいいお顔なのに、顔中テープやら被覆材やらチューブやら・・・切ない(泣)

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久しぶりの笑顔と唸り声


入院中は、また点滴と輸血もしてもらいました。
今回は看護師さんたちにかなり気を配ってもらい、なんとか漏れることなく終えることができました。

輸血と点滴が終わったあと、久しぶりに娘が笑ってくれました。普段はほとんど笑うことがないので、貴重な笑顔をたくさん写真と動画に収めました。

また、笑顔だけではなく唸り声も出していました。泣くとき以外に声を出すことがなかったのでびっくり。病気のことばかり注視しているので忘れそうになりますが、もう生後5か月。娘だってほかの子と同じように、声も出したいし、寝返りもしたいんだろうな。(やたらと腰を捻る・・・)このままなるべく長く元気な状態が続くように頑張っていこうと思いました。

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