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病気の子を出産

妊婦検診では異常なし

まさか自分の子が難病で生まれてくるなんて思ってもみませんでした。妊婦検診では特に異常はありませんでした。

気になることといえば、それまで順調に大きくなっていたのに、36wの検診くらいからあまり増えなかったこと。出産の時にちょっと心拍が落ちてしまい帝王切開になりかけたこと。でもこれは、表皮水疱症に関わらずよくあることだから、病気の予兆だとは思っていません。

表皮水疱症は遺伝性の疾患です。両親からの遺伝か、もしくは突然変異か。もし突然変異だとしたら、娘を妊娠したときの私の体調がとても悪かったので、それが何かしら影響を与えてるのかな…とか、なんの専門知識もない頭でぼんやり考えたりしています。

安産?難産?


分娩に関していうと、ちょっと難ありの安産?
21時ごろに入院して、産まれたのは22時58分、
母子手帳の分娩所要時間は3時間8分と書かれていました。早い…

普通分娩の予定で入院したけど、陣痛のタイミングで赤ちゃんの心拍が下がっているということで、急遽帝王切開に切り替えることになりました。

急激に陣痛が進んでもう無理〜も思っていたところに、周りは準備に忙しくて相手してもらえず…やっと麻酔医が到着したと思ったら、もう全開だから下から産んでみようとなって、2回いきんだら出てきました。

心拍が弱っていると言われていた割には、元気な泣き声が聞こえてホッとしました。体重は推定通りの2,358gで未熟児でしたが、ミルクも飲めたみたいだし、大丈夫そう。

皮膚が剥がれてる

娘を胸元に連れてきてもらったとき、指先が真っ赤なのが目に入りました。一瞬あれ?と思いましたが、すぐに連れて行かれてしまったので何だったのかよく分かりませんでした。

娘が処置をされている時、妊娠中に水疱瘡とかヘルペスになったか?と質問されました。ぼーっとした頭で、何でそんなこと聞くんだろうと思いながら、昔かかったことはあるけど妊娠中はないことを伝えました。

そのあと、元気だけど未熟児だから近くの大きな病院に移送する、皮膚が剥がれているところもあるから、一緒に診てもらうと言われ、娘は夫と一緒に救急車で運ばれて行きました。

指先が赤かったのは、皮膚が剥がれていたんだ…なんでだろう?と思いながらも、出産後の処置が思いのほか痛くて長くて色々考えるどころではなく。へとへとで病室に戻ったら、夫も移送先の病院から帰ってきたところでした。

転院、さらに転院

たぶん表皮水疱症だろうから、明日また別の大きな病院に転院させると言われたそう。そこで初めて表皮水疱症という病名を知りました。難病で治療法がないことも。難病と聞いて驚きましたが、夫がとても深刻な顔をしているのをみて、皮膚の病気なのに何でそんな顔をしているんだろうと思ったのを覚えています。夫はすでに色々検索していて、中には1歳未満で死ぬ場合があることも調べていたようです。

もう夜中の遅い時間だったので、あまり色々話すことなく夫は帰宅しました。私は不安な気持ちがありつつも、いま調べるのはメンタル的によくないよなと思い、ググりたい気持ちを抑えて寝ることにしました。

生まれた翌日、娘は一人救急車に乗せられ、これから亡くなるまでお世話になる病院のNICUに運ばれました。

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