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ゴッホより〜普通に〜ラッセンが好き〜♪

今までにした1番大きな買い物。車とかは別として…

ラッセンの絵です。
あのマリンアートのクリスチャン・ラッセン。

20代前半のフリーアルバイターの人間が
3年のローンを組み、70数万円で買いました。
(本体価格は55万くらいだったはず。)

ちなみにその時乗っていた車は40万で買った中古のSUZUKIアルトワークス。


当時お付き合いしていた彼女と僕はラッセンの絵が好きで、

パズルを買って組み立てお互いの家に飾っていました。

ある時、ラッセンの絵の展示会があるという広告を見て、「直接見てみたいね!」と盛り上がり、見に行く事に。

そこにはたくさんのラッセンの絵が飾られていました。それはそれは心躍りました。

今までパズルでしか見た事がなかった、綺麗な海やイルカの絵が目の前にある。とても魅力的でした。

その絵にはそれぞれ値札が貼られていて、「そかそか、売ってるのか」と思っていたら、すぐに若めなお兄さんが近寄ってきてお話が始まりました。
細かい事は覚えていません。
覚えているのは
「いずれ価値が上がり、あなたの資産になる(可能性がある)」という謳い文句でした。
その時の自分は資産云々ではなく単純にラッセンの絵が好きだった…はず。


僕も彼女もラッセンの絵を買いました。

実家暮らし、六畳一間に置かれる総額70万のラッセン。
なんとも似つかわしくない。
それでも家にラッセンがある。好きなラッセン。
高校時代にバイト三昧で貯めた貯金はもう無い。ローンも組んだし、必死に働くんだというモチベーションにはなりました。


数年後、彼女とは別れました。

さらに数年後、結婚する事になり実家を出る時、ラッセンは実家置いてきました。


そのまま15年間実家で眠る事になったラッセン。

離婚して、新しい家に暮らすタイミングで連れて来たラッセンは今、ちゃんと飾られています。

友達が面白がって調べた事でラッセンの価値が暴落している事は知っています。
売ってもせいぜい1万、2万。

そもそも売るつもりはない。
資産のために買ったわけじゃない。
僕はラッセンが好き。


薄汚れた僕の心をラッセンの描いたイルカは今でも綺麗な眼で見つめている。


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『若いころは金銭感覚がガバガバだった者』
ミノキシジルでした。

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