変身の詩
脱臼させられた おれのからだは
とうとうたらりと 変身させられた
改造ベルトは 重くしわがれ
おれのからだ 霧散してゆく
煙草の煙は ゆらりゆらりと震え
ふいに思い出しては 桜の園燃ゆる
赦すも赦さぬもない 淡い夏草のもと
小さな幸いのため 粛々と祈るのだ
ヘリウムガスはやがて星の呼吸となり
川沿いの花畑でくしゃくしゃと微笑むだろう
燃ゆれよ燃ゆれ どうにもならね
せめて忘れたことも忘れるまでは
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