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中国語法廷通訳で傍聴席がいっばいの時~萎縮と自信~

語学でも中国語でもそうですが、中国語をしゃべっている場面を人に見られていると萎縮してしまったり、緊張してしまったりしませんか?

ましてやそれが、中国語がわかる人だったり、ネイティブだったり…

私もよくそんなことがありました。

例えば、中国語の法廷通訳もそうなのですが、地方裁判所、高等裁判所での裁判は誰でも傍聴することができます。

その時に、被告人の関係者だったりはもちろんの事、大学で「法廷通訳を学ぶ講座」の見学だったり、教授や法廷通訳になりたい人、警察で事件を通訳していた通訳さん、阿曽山大噴火さんもいらっしゃったりしました。

時には、傍聴席が満席なんてこともありました。

萎縮という言葉がぴったりとするくらい、私は人に見学されたり、点数をつけられたりするのが苦手。

中国語講師の時も、私の師匠が私の中国語講座の教室の後ろでにらみを利かせていた時には、萎縮して声は小さくなるし、冷や汗は出るし…

ただ、いろんな「見学者」を通して、思ったのは、見学者の方に意識をするとパフォーマンスが下がります。

見学者からどう見られているんだろう?
へたくそと思われないかな?
良く思われるにはどうしたら?

なんてことを思っていたこともありましたが、そんなとき、被告人の顔を見ると真剣そのものでした。

被告人の肩を持つことはしませんし、誰の肩を持つこともしません。あくまで中立の立場が通訳人なので…

外に意識がいっていた自分を、瞬間的に反省し、被告人と弁護人、検察官、裁判官のみに集中しました。

自分の訳すべきことに集中していると、もう被告人の後ろの傍聴者たちは、目に入らなくなるくらい集中できました。

周りにどう思われようと関係なくなり、もし「中国語がへたくそ」と思われるようであれば、「じゃあ この場にきてやってみろ!(がお~)」と言えるくらい、自分の仕事に対して自信というか誇りをもてるようになってきました。

この集中ができる仕事場、裁判所の法廷通訳の席に座っていす時間が一番好きな時間になってきました。

緊張するけれど、焦る事もあるけれど、自分の目の前の事や人だけに集中すると周りの雑音は消えていきます。そうすると見えない自分の力も発揮できていくので自分の責務に集中しましょう。

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