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すぐに悪口を言ってしまう癖を直したい。~心の毒を直視して消す 気功体験談~


一義流気功 伊深気療院セラピストです。現在見習い中のため、営業はまだしておりません。この記事は私の勉強のために無償で気功を受けていただいた方の体験談です。一義流気功の効果について知りたい方にも参考にしていただけるとうれしいです。
(個人が特定されないよう、設定などは変えてあります。そのうえで、体験された方の許可を得て掲載しています。)

E子さんは私の最初のクライアントです。28%の異常反応を抱え、大変な生活をされてきました。
この記事は「異常反応の解体」気功の好転反応の過程をほかの気功メニューでフォローした時の体験談です。

主訴

E子さんにはすぐに人の悪口を言ってしまう癖がありました。人が誰かの悪口を言うのを聞くことも好きでした。相手が誰かの悪口を言うのを聞き、それについて話し合うと、その相手と仲良くなっていく感覚があったそうです。

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その結果、方々でいろんな人の悪口をいろんな人と言い合うようになってしまい、困っていたそうです。

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(E子さん)「こないだお姉ちゃんからも『それは直さなきゃいけないね』って言われたの。これ、気功で直るかな?」

(私)「う~ん。実は『癖を直す』っていうことは気功の苦手とする所なの。たとえば『行動を変化させる』とか、そういうことを目的にするのなら気功よりも心理療法のほうが向いてると私は思うよ。でも、その癖のもとにある原因がもし『トラウマ』だったら、気功でも何かできることがあるかも」

私のこの言葉を聞いて、E子さんはその癖のもとにあるトラウマについて話してくれました。

子どもの頃のトラウマ

E子さんが小学生の時のお話です。
その頃E子さんの家族は、家の中でいがみ合うようなことが多くありました。特に両親と祖父母の間で意見が対立していたそうです。

まだ小学生だったE子さんに、両親は祖父母に対する自分たちの気持ちを聞かせたそうです。

そして祖父母もまた、E子さんの両親に対する自分たちの気持ちをE子さんに聞かせたそうです。

E子さんにとって家族がそうしていがみ合っていることは悲しいことでした。でも、小学生だったE子さんにはお互いがお互いの悪口を言うのをひたすら聞くしか手がありませんでした。
そうしたことが続くと、しだいに「家族から頼られている」と感じられるようになっていったそうです。このようなことが、E子さんが高校生になる頃まで続いたそうです。

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(E子さん)「誰かが人の悪口を言ったら、相手が納得するように深く同意しながら聞くし、こちらが話す時もまるで相手を洗脳するかのようにさらにひどい悪口を言うことがあるの。そうすると、それを聞く相手がとても喜んでくれるような気がするし、とても仲良くなれるような気がする。家の中だけじゃなくて、学校でも友達とそういう話をしてしまうこともあったし、大人になった今でも同じようなことをしてしまう。でも私が話してる内容は、話題にされてる人にとっては本当にひどい内容なんだよ。」

E子さんはこんな話をしてくれました。E子さんの話を聞きながら、私は一義流気功の師である小池先生のブログに報告されていた事例を思い出しました。

感じ方の癖を直す(一義流気功の事例)

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小池先生のクライアントは、自分のある感じ方の癖を直したいということで来院されたそうです。潜在意識のチェックテストで小池先生が調べると、その癖には小学校高学年~中学生頃のトラウマが関与しているそうでした。そのトラウマにくっついている心の毒を気功で消していったところ、しばらくして癖が消えたそうです。

「子どもの頃のトラウマ」と「癖」はセットになっています。トラウマが刺激されると、トラウマが作られた当時その人が慣れ親しんでいた感覚や言動のパターンが再現されるというようなことがあるようです。

これは、精神分析でいう「固着」や「退行」といったとらえ方に似ているのではないかと私は思います。
また、最近カウンセリングなどで話題になっている「インナーチャイルド」という考え方にも重なるかもしれません。

E子さんへの気功

私はE子さんにこのように説明しました。

「そうした家族に関するトラウマが、E子の当時の癖を呼び戻しているのかもしれないね。小池先生のところで『癖とセットになったトラウマを消したら、癖も消えていった』っていうクライアントさんもいたんだよ。それと同じようにやってみることはできるよ。あのクライアントさんと同じようにE子が『癖を直したい』って思ってるんだったら、たぶんすごくうまくいくんじゃないかな」

一義流気功「心の毒を直視して消す」メニューの概要

トラウマに対するセラピーはカウンセリングなどでも行われていると思います。同じことを気功によって扱う場合、このような原理に基づいてセラピーを進めています。

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心の毒とは

心が動揺したり、苦痛を感じたりした時に生まれる気の一種です。通常は、自然治癒力によってその都度処理されています。

直視できない心の毒

あまりにつらいできごとがあったとき、心の感受性が麻痺してしまい、そのことに関して現実感がなくなったり、他人ごとのように感じられることがあります。
比較的弱いつらさでも、このような麻痺が起こることがあります。しかし、感覚としては「普通にそのつらさに耐え、乗り越えている」と認識しているケースがあります。

E子さんのトラウマ

E子さんの場合も「心の感受性の麻痺」が伴っていたかもしれません。家族の中で「悪口を聞く係」を続けることは子どもの頃のE子さんにとってつらいことだったかもしれませんが、そのつらさを「相手と仲良くなれる喜び」という別の感情でカバーしていたからです。
しかし私が「悪口を言ってしまう癖のもとになっているトラウマはある?」と尋ねたとき、すぐに思い当たり、しかも臆せずに答えられたのはすごいことだと思います。麻痺が伴ったトラウマを思い出して人に話すのは、誰にでも簡単にできることではないと私は思います。まだセラピストとして経験が少なかった私にとって、彼女が初のクライアントだったことは本当に幸運だったと感じています。

現在のE子さん

この気功をしたのは今から1年半ほど前のことです。E子さんの場合、大きな異常反応があったため、このトラウマ以外にも大変なことがたくさんありました。だからこの気功だけの効果は確認していませんでした。一年半が経過した今、この体験談を書くにあたりE子さんに様子を聞いてみました。

(E子さん)「そう言われてみれば、悪口を言うことも、少なくなったような…。悪口で、仲良くなろうとすることが少なくなったような気がする」

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精神気功の効果は、E子さんの場合のように緩やかな変化として自覚される場合が多いです。
これから一義流気功を受けようと考えていらっしゃる方にも参考にしていただけたら幸いです。

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