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オーセンティック・コーチングを読んで①

〜コーチングはカウンセリングではありません。人生を丸ごと変えるメソッドです〜

苫米地英人さんのオーセンティックコーチングを読んで。

苫米地さんはルー・タイスに直接師事をしてコーチングを学び、日本に導入した方だ。2000年代の初めに日本に持ってきたと本に書かれているのだが、その少し前に実際お会いしたことがある。(その時のことはこちら

この本の中で コーチングのコア=「現状の外にゴールの設定する」ことだと書かれている。現状の外とは、・今の自分では実現不可能なもの・ゴールの想定すらできないもの どんなものかはっきりと言葉できない正解のないものでもある。そして、現状から抜け出したいと思いが強く働いた時に最大限に働く。社会的な緊張感や、自分自身の生き方への危機感がゴールの設定にはチャンスになる。

コーチングとは何か

ゴールが疎かになっている現代

コーチングという言葉を聞くようになって久しい。20年くらい。営業組織などでメンバー育成のコミュニケーションとして認知されてきた。そして1on1などコーチング的コミュニケーションばやりだったりもする。ゴール(目標)を達成するための技術や理論として広く使われるようになった。ゴールはクライアントが話したいことに置かれることも多い。企業の中でのコーポレートコーチングの問題は企業がスポンサーである以上、導入される目的は、利益の追求なので、個人の利益<企業の利益=1つのゴールになってしまうのが、個人の人生にも影響を与える問題だ。この誤ったコーチングが流行ったのは、そもそもアメリカではルー・タイスが軍に向けて、成果を出し生きて帰還するためのトレーニングで成果を出したのに目をつけ、目標のために集中して成果を出すことに注目され企業で用いられた。成果は出て個人は待遇が上がり役職が上がり、企業は成長するWin Winは成り立つ。しかし、人を拝金主義にしてしまった。このお金をゴールにしてしまうと、無限ループに陥る、前より少ないものには満足できず、もっと欲しくなる限定合理性が働く。(←妖怪とかにいそうですね)

そんな世の中の中で、地球レベルで環境問題や、政情など様々な問題が起きている今こそ、コーチングの力が必要だと苫米地さんは書いている。資本主義の中で企業が利潤を追求することを求めて来た、先には「全てをお金で解決する」のような行き過ぎた世の中になり、新たな問題も生み出して来た。この危機感が企業が利益の追求だけではなく、社会のことを考えることに軸を移すきっかけになるのだと思う。ESG経営やSDGsの取り組みなど、企業の中でも意識をされて来ている。形だけの企業もあるが着実にTOPから考え方を変えて取り組んでいる会社も出て来ていると思う。まずはTOPから考え方を変える必要がある。

じゃあ、コーチングは人々をお金持ちにしないのか、、、そういうわけではない。コーチングは人々をリッチにする。それはお金だけではなく、自分のやりたいことをする、それに必要な収入を得る。まずは「やりたいこと」が先。

そのために、「現状の外にゴールを設定」するのだが、現状とは=今の社会システムが続く限り続くこと。個人で言うと、今まで身につけてきた生活習慣やモラルや常識を変えることを意味する。人にはブリーフシステムという自分の中に作られた概念があり、拝金主義の考え方(お金への依存や恐れ)も中々抜け出しにくい。なのでこの「現状の外にゴールの設定」は、コーチと一緒に行うのが理想的な所以だ。個人においても、ゴールの設定でUn selfish 自分の利潤の追求ではないものを考えるためには社会貢献の概念が大切だ。

コーチングを学ぶことは手法を学ぶことではなく、社会を考えること。

改めて大切なことに気づかされた。

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