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高校生への講演レポート

こんにちは♪

今回はある高校に講演に行ったときの話を正直に書いてみたいと思います。

講義の流れ


高校生の子たちが作ってきてくれたプレゼンテーションを聞いて、それに対して私がフィードバックをする、その後私からお話をさせていただくという流れで行いました。

高校生の子たちが作ってきてくれたプレゼンテーションは、

①車椅子がどうやって誕生したかという歴史
②車いすの種類
③車椅子ユーザーが不便に感じること
④実際に車椅子に乗って学校内を過ごしてみて思ったこと

でした。


助けてあげたい人


この調べもの、体験を通じて彼らが思っていたことは、

「車椅子は大変だったので、助けてあげたいと思いました。」

という感想でした。

うーん。そうなっちゃうよね…😅

まず、車椅子の歴史を学ぶことの必要性は何でしょう。

そして、大変だから助けてあげたい。結局これが残って、「可哀想な立場」で固定化されてしまったと感じました。

①、②の歴史を調べたり種類を調べたりということは、先生方が調べてきてねと言ったことだと思います。
しかし、なぜ調べる必要があるのかと言うことを十分に考えられていないのではないかと思いました。

種類があるというのは、病院で使われるような硬い車いすでは生活がしづらいということ、リフトのできる車椅子が欲しい人、リクライニングが必要な人、それぞれ欲しい機能やニーズが違うから存在しています。

すなわちこの調べ物は、「車椅子を使う人といっても様々な人がいる」ということを理解するために、与えられた課題であると伝えるべきだと思います。そうすれば、彼らもより深く理解することができるでしょう。

そして、車椅子で学校散策。これは素敵な試みだと思いました。これからどうやって手を貸せばよいのかわかるから、ひとつ大切な授業です。

しかしそこまででは、車椅子は大変だ、助けてあげなきゃ、と言う価値観で、車いすの人🟰助けてあげない人、で終わってしまいます。

これでは、結局車椅子の人対健常者の固定化された関係が生まれてしまいます。

だからこそ私がお話させていただく必要があると感じました。

今回は話すことを特に決めずに参加させてもらったので、この話を受けて私が伝えたいと思うことをさせていただきました。

私がお話したこと


①大学生活について
②高校時代に嬉しかったこと
③小中で嫌だったこと
④私が持って欲しい感覚について

という感じでお話させて頂きました。

1つ目は、私が今どんなことをしているかということです。

大学生活をどんなことをして楽しんで、どうやってダラダラして(笑)と言うことをお話しました。
ここから、私は困っている人というわけではなくて、みんなと変わらずいろんな楽しいことをしたり悩んだりダラダラしたりしていると言うことを実感してもらいたいと思いました。

2つ目は、私が高校時代にどうやって生活していたかということです。

高校時代に、私を純粋な友達として接してくれた友達の存在と、手伝いが必要な事はしてもらったり、私も勉強などで手伝えることがあれば手伝ったり、と言うようにお互い助け合って生活をしていたということをお話ししました。

ここから高校生の時の私と相手の感覚を実感してもらいたいと思いました。

3つ目は、私が小中学生の時に受けた区別について、車いすの人ということで邪魔者扱いされたり、障害の辛さだけではない、人間として悲しかったことだと言うことをお伝えしました。

この一連の話から、もちろん車椅子ユーザーとして物理的なバリアいや選択肢の少なさと言う問題はあるけれど、みんなの心の持ちようや、その人が何を必要としていて、「車椅子の人」ではなく、その人をみて、フラットな目線で接していくことが1番大切だということをお伝えさせていただきました。

誰か一人にでも


私のお話が正直どれだけの子に正しく私の伝えたい思いで届いたかどうかは分かりません。

しかし、その後いただいた感想文に、

「車椅子に乗っている人は大変そうと思っていたけれど、少しの助けが必要だけど、普通の人と同じなんだということを学んだ」

と書いてくれたものをみて、私の思いが少しでも届いていたのかなと思ったら、すごく嬉しく思いました💕

私の物語る意義を感じられた、いい機会になりました。

そして、このような場を用意してくださった、先生方にも感謝をしています。

先生方も、当事者や福祉従事者ではありません。やっぱり伝えられることにも限りがあるかなと思います。

福祉の授業を開いて、はい終わりではなく、わざわざ外部から人を呼ぶというカリキュラムを組んで、学生さんに考える機会を与えようとしてくださったことがうれしいなと感じました。

私の話がすべてではなく、ただ個人の意見だけれど、その一人の当事者の個人の意見から、車いすの人という固定概念を少しでもほぐすことができたらうれしいです♪

みのり


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