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好きなことを仕事にするという苦しみ

こんばんは。ライフスタイリスト よこやま みのりです。

「好きなことを仕事に」というフレーズが今思うとかなり長い期間、私を苦しめていたような気がします。食事をすることも、寝ることも忘れてしまうほど、好きなものはなんですか?時間が経つことを忘れてしまうほどやり続けてしまうものは?そんな問いが「好きなことを仕事に」という言葉に付随していることが多かったのか、ただ私がそこに敏感になっていたかはわからないけれど。そんなもの、ない!!!と焦り、考え、探し続けていたように思います。

私はドライフラワーの教室を10年以上やってきました。言ってみれば好きなことを仕事にできていたはずなのですが、生徒さんの一人に、「先生はどこに向かっていますか?」と聞かれた時期と、冒頭に書いた、「好きなことを仕事に」という言葉をよく聞くようになった時期が重なりました。


生徒さんは、先生の目標が聞きたい!という気持ちで質問してくれたのだと思いますが何も答えることができませんでした。私にはドライフラワーでの目標が何もなかったのです。周囲を見渡すとみんな目標を持って頑張っていて、「先」が見えない私は自分を責めるようになりました。そして、もしかしたらドライフラワーがそんなに好きじゃないのかもしれない、食事をするのも、寝ることも忘れるほど没頭できるものが他にあるのかもしれない、と長い迷走の旅に出ていきました。

長い、長い、迷走の旅で自分にしっくりくる肩書が見つかりました。それが今、名乗っている「ライフスタイリスト」です。この肩書をみてわかる通り、「食事をするのを忘れるほど好きなもの」は見つかっていないのかもしれません。ドライフラワーの他に写真を撮ること、文章を書くことも大好きなことなのですが、その中の1つを極めることよりも、私が好きなこと、得意なこと、で「伝える」ことをしたいのだということに気づきます。

何が伝えたいのだろうか?それは仕事をしていく上で、暮らしていく上で、ジブンのスタイルをつくっていくこと、ジブンらしく、あればいいということ。私自身が様々な情報に惑わされ、ジブンらしくない方向へ向かってしまい、ジブンの本当の心が見えなくなってしまったからこそ、らしく在ること、そして女性一人ひとりのライフスタイルを自身で「ジブンイロ」に染めることを伝えていきたいのです。

そう考えると、ドライフラワーの教室ではいつも「ジブンらしく」を生徒さんにもお伝えしてきたのでやりたいことはしっかりできていたのだと思います。「好きなこと」って目に見えやすいモノやコトだとわかりやすいですよね。例えば私のように、ドライフラワーが好き!ドライフラワー を仕事に・・・というのはわかりやすいと思います。その先どうなりたいのか?どうありたいのか?を考えた時さらにそれがドライフラワーに関すること(例えば、ドライフラワー 本が出したいとか、ドライフラワーのアトリエが持ちたいなど)であればこんなに悩むことも迷うこともなかったのかもしれません。

けれど、大事なのは何を伝えたいのか?という部分。ドライフラワーも、写真も、文章もそれによって何を伝えたいのか?を私自身がしっかり明確に持っていればこんなに長く迷うこともなかったのだと思います。

今は、ライフスタイリスト として、ドライフラワー、写真、文章で、らしさを表現しながら「らしく在ること」「ジブンのスタイルをつくること」「ライフスタイルをジブンイロに染めること」を伝えていきたいと思っています。それらを伝えるためであれば、できることがあれば様々なことに挑戦していきたいとも思っています。それが長年、「好きなことを仕事に」という言葉に、勝手に苦しめられたきた私から出た「私の好きなこと」です。

もし、私と同じように「好きなことを見つけなくちゃ」「好きなことを仕事にしなくちゃ」と苦しんでいる人がいたら、「何を誰に伝えたいのか?」を明確にすればいいよと伝えてあげたい。好きなことを見つける旅に出なくても、何を伝えたいのか?そしてそれを何で届けるのかはその人の得意なことでいいよ、と言ってあげたい。

好きなことがわからないって苦しんでいる人がそこから抜け出すきっかけになったら嬉しいです。







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