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料理レシピ備忘録:実山椒

小粒山椒です。
本記事は、料理のレシピメモです。
公開はしていますが、個人的な備忘録となっております。


【下処理】

 実山椒を使う上での共通の処理。

 1.茎と葉を除き、実の部分だけにする。
   ※細かい茎や軸部分があってもこの段階では気にしない。
 2.お湯を沸かし、10%位の塩を加える。
 3.(1)を入れて、5分ほど中火で茹でる。[灰汁出し]
 4.5分位経ったら、ボールに入れ流水でしっかり冷やす。[灰汁抜き]
 5.冷えたら、笊にあげて、粗塩を入れる。
 6.金網部分で砥ぐイメージでかき回し、細かい茎を取る。
 7.ボールに水を張り、(6)を入れて茎と実を分離させる
 8.(6)と(7)を何度か繰り返して、大体の茎が外れたら笊にあげる。

 ここまで終われば、実山椒自体の処理は完了。
 ※この状態では”痺れ成分”が強く残っている。
 ※この状態で小分けジップロックに入れて冷凍保管するのもあり。

塩茹での状態

【塩水漬け】

 緑色と痺れを維持して1年位の常温長期保存する用。

 1.湯冷ましを使って、25%以上の強塩水をつくる。
 2.下処理した実山椒を密閉瓶に入れる。
 3.(2)に(1)を入れて実山椒が丁度浸る状態にする。
 4.上から塩を入れて密閉状態にし、蓋を閉める。冷暗所保管。

 ※使用時は、弱塩水で塩抜きする。
 ※煮物やお吸い物へ添加する場合は、塩抜きして振りかけると丁度良い。

(変色への対応)
 ※空気に触れると灰汁で茶色に変色する為、強塩水にする。
 ※茶色の灰汁が出てくる場合は、一度洗って再度塩水漬け。
 ※灰汁がでても見た目が悪くなるだけ。
 ※塩密閉しない場合は、50%強塩水にしてラップ追加もアリ。

塩水漬け保管


【出汁煮】

 山椒の爽やかな風味を活かして、薬味やお浸し等に添えて使う。
 冷蔵庫で1週間位は保存可能だが傷み易い。

 0-a.塩漬けを使う場合は一度塩抜きをしておく。
 0-b.下処理済みの状態であればそのまま使う。
 1.実山椒が浸る位の水に、昆布と鰹節(出汁パック等)で出汁を取る。
 2.煮汁を作る。※好みに応じて下記参照。
 3.(0)を(2)に入れて、中火で5-10分位煮る。(茶色になる前に終える)
 4.キッチンペーパーで落し蓋をして冷やす。(灰汁を吸ってくれる)
 5.冷えたら保管用タッパー等に入れる。
   ※出汁を浸み込ませたい場合は出汁を一緒に入れておく。

(通常煮汁)※泉州や紀州の味付け
 出汁:400ml, 塩:小匙2, 醤油:大匙1

(甘味煮汁)※京料亭風の味付け
 出汁:400ml,  塩:小匙1と1/2, 醤油:大匙1, 本味醂:大匙2

(酒煮汁)※一度煮切ると甘み強め、煮切らないと大人な味。
 出汁:200ml, 日本酒:200ml
 塩:小匙1と1/2, 醤油:大匙1, 本味醂:大匙2

【佃煮】

 実山椒のみの佃煮の作り方。
 フリカケ的に使ったり、肉料理のアクセントとして使用。
 冷暗所で2週間位、冷蔵庫なら1ヵ月位は傷まない。

 0-a.塩漬けを使う場合は一度塩抜きをしておく。
 0-b.下処理済みの状態であればそのまま使う。
 1.昆布や出汁パック等で出汁を取る。(顆粒出汁でも可)
 2.出汁と醤油と味醂を1:1:1の割合で合わせる。
 3.(0)を(2)に入れて、中火で水分が9割無くなるまで炊く。
 4.粗熱を取った後で、保存容器に入れて保管する。

 (通常煮汁)
 出汁:100ml, 醤油:100ml, 本味醂:100ml, 砂糖:大匙1, 塩:小匙2

 (甘味煮汁)※味醂と日本酒を先に煮切る。
 出汁:50ml, 醤油:100ml, 本味醂:150ml, 日本酒:150ml
 砂糖:大匙1, 塩:小匙1
 ※煮汁がほぼ無くなって後に味醂を50ml位足して煮詰めると照りがでる。

【まとめ】

 今回の記事は如何でしたでしょうか。実山椒の塩漬け等はネット通販で買えますが、良いお値段すると思います。常用されている方なら、ご自身で作られる方が安上がりですし、下処理して塩水漬けや冷凍保存しておくと年中使えますね。特に関西地区だと5月~6月位になると1箱1000円位で売ってたりするので、季節の保存食作りの一つとして挑戦してみると良いと思います。

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