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トライアスロンランニングとマラソンの違い【前編】

こんにちは😍
今日はスイスイ水曜日、『MihoCの読むトライアスロンレッスン』が始まるよ!


今週のテーマは、「トライアスロンのランとマラソンの走り方の違い」について。実はこのテーマは、スイムの次に相談が多いテーマでもあります。トライアスロンコーチの視点で、今日も熱く語っちゃうYO!


トライアスロン におけるランパートは、海で泳いで、長時間バイクを漕いでから、走り始めます。マラソンのように、万全な状態で走り始めることができません。


故に、脚力、バネ、接地からの反発に重点を置いて練習することは、練習の成果をレース本番でパフォーマンスとして最大限に発揮できないかもしれない。バイクパートが終わり、走り始めた皆さんが「こんなはずでは!」とならないように、MihoCからみんなへ手持ちのカードをお届けします。手持ちのカードはどんどん増やしていってね!


トライアスリートは、トライアスロンランとマラソンの違いを理解し「トライアスロン用」と「マラソン用」のフォームと練習を使い分け、切り替えができるようにしていてくださいね!


さぁ始まるよ〜!ゴゴゴ ゴーーーーーー!


TRIMING FAMILYの朝はサンライズと共に始まる


1.泳いでから、バイクに長時間乗ってから走るトライアスリートの体ってどうなってるの?


まず、トライアスロンレースにおけるランパートの時に私たちの身体になのが起こっているかを整理してみたいと思います。

①長時間のバイクパートにより下半身の主な主動筋は消耗している

②スイムパートで皮膚がふやけ、バイクパートで足が浮腫んでいる

③長時間バイクの上で前傾姿勢を続けるために腹筋(主に身体の前面の腹筋)を使い切っている

④バネが使えない(むしろ見付からない)


上記のような身体の状態で、元気よくランパートがスタートできる少数派の皆さんはどうぞ翼を広げてはばたいて駆け抜けて行ってください♡


では、これらの状況を踏まえて、トライアスリートが心得ておくべきポイントを伝えします!

TRIMING FAMILYのペース走(20-30km)の様子。いろんな国のトライアスリートがいます🌎❤️




2.傾向と対策


上記で記した①〜④に対して、ひとつづつ傾向と対策を考えて行くよ!(今週は全編として①②についてお伝えします)


①長時間のバイクパートにより下半身の主な主動筋は消耗している

主にバイクで主動筋となるのは、臀部とハムストリングス。

この消耗し切ってしまった大きな筋力をランで爆発的に使う事は難しく、トライアスロンは物理的にラストのランパートでは脱水状態になっている方もいるため、これらの筋肉に頼ろうとするとすぐに痙攣を起こしてしまうかもしれない。

なので、この対策は足の接地時に膝を大幅に曲げすぎないことが大切になる。膝が曲がることがいけない事ではなくて、接地時に膝を深く曲げてしまう方は「足の接地」という動作に大きな衝撃を生み出してしまうから膝が曲がる。

接地動作というのはブレーキ作用が生まれないようにしないといけない。接地の衝撃の強さを緩和させるために、膝をクッションの役割として深く曲げてしまう、という連鎖と繋がる。

接地時に膝を大きく曲げる(屈曲)と、何が次に起こるのか?曲がった膝は、後方に足を蹴り出すために、大きな筋肉を動員させ、膝を伸ばし直しながらアクセルを生むことになる。この瞬間に多くの筋力を利用する。

一歩一歩、そんな大きな筋力を使って推進力を生み出し続けては、後半にバテてしまう…。心配!コーチ心配!

なので、筋力を省エネするために、膝の屈曲角度は最低限に抑える。でも膝を突っ張って!と言っている訳ではなく、接地がブレーキにならないようにすればいいの。

・立ち姿勢から見た身体の前方がブレーキ区間

・立ち姿勢から見た身体の後方がアクセル区間

これは、ランニングコーチからみんなが習っていることだと思う!

そのために、「接地は自分の身体の真下〜後方で行う」「接地はかかとでも爪先でもなく、母子球と小指球を繋ぐ直線で接地する」「身体の下で接地しやすいように、胸元から前に引っ張られるように前傾姿勢を維持し続ける」・・・特にこれらの意識は高めておく必要がある。それによって、大きな筋肉を過剰に使ってしまうリスクを減らすことができる!


うおぉぉ〜ひとつ目の項目から熱弁しちゃったよ〜〜(笑)はい!次!




②スイムパートで皮膚がふやけ、バイクパートで足が浮腫んでいる

皮膚がふやけて、おまけに浮腫んだ脚で走るって…想像しただけで痛くなるよね・・・。

浮腫んだ脚が、MAXまで達するとどうなるか知ってますか?
一日お仕事頑張った脚が浮腫んでパンパン〜って経験はあると思います。

IRONMANレースを例にイメージしてみてください。
スイム(海で3.8km)約1〜1.5時間泳ぎ、バイクパート(同じ姿勢で180km)で約5〜8時間ペダルを回し続け、その後にフルマラソン(42.195km)が待っています。

バイクが終わった時点で、浮腫んだ脚は、水分が下に溜まるだけではなく、足裏の毛細血管一本一本にも血液が溜まって、脚は重くなっています。

そこで足裏を地面に叩く様に接地をすると、毛細血管が潰れるような、針を刺される様な激痛に襲われます。きゃーーーーー!


必要なのは『足裏を労る接地』ということ。

せっかくある体重を接地の勢いで推進力に換えたいところですが、足の裏が悲鳴をあげます。

なので、上記でも述べた通り『接地はかかとでも爪先でもなく、母子球と小指球を結んだ直線で接地する』これを意識した上で、前に足を置きに行く接地ではなく、接地する瞬間に一瞬足を引いて『引き足で接地』をする意識で足を地面に接地させます。

トライアスロンランニングにとって、反発を生み出すシューズより、グリップ力の優れたソールのシューズが求められると感じています。
世界のトップトライアスリートで、カーボンが入ったシューズを履いているプロ選手(とくにIRONMANの選手)はまだあまり見ないですね。(これから増えるかもしれないけど)

引き足で接地することで、引き足接地の勢いで身体は前傾姿勢に傾け易くなります。
それに、接地時にブレーキを生み出さなくなり、浮腫んだ足裏をいたわってあげられます。

足裏を労るランニング!

優しく、摩擦なく、衝撃を少なく、トライアスロンのランニングは意外にとても繊細なんです♡



ランパート、Uターン後のMihoC。



さて、【前編】はここまで。
来週は以下の③④について考えていきます!
お楽しみに♡

③長時間バイクの上で前傾姿勢を続けるために腹筋(主に身体の前面の腹筋)を使い切っている

④バネが使えない(むしろ見付からない)


トライアスロンランニングの腕振り、脚力に頼らない推進力の生み出し方、バネが使えない脚でも着地によって低負荷で最大限の反発を生み出し、それを推進力に繋げる方法など、お伝えします♡



3.まとめ


今日はたくさん頭を使ったね♡
後編はまた来週お楽しみに!

最後に、MihoCが初めて単体でマラソン大会に出場した時の話を。

練習やロングディスタンスのレースでは、42.195kmを何度も走ってきましたが、マラソン単体のレースは逃げまくって来た私MihoC。でもみんなチャレンジしている姿をサポートし応援し続け、腹を括ってマラソン初挑戦を決意!

決めたレースはさいたま国際マラソン。
TRIMING FAMILYから総勢20名以上で参戦!

なんと30km過ぎからのアップ&ダウンが厳しいコースだということはエントリー後に知る(笑)

初マラソンのターゲットタイムは「サブ3.5」に設定!つまり、3時間30分以内にゴールするということ。

女性ランナーのサブ3.5の達成率はわずか3%らしい!

こりゃやるしかない!初マラソンでやっちゃる!

練習もレースペース設定も明確に構築的に考え、練習を積んだ。(もちろんスイムもバイクも練習するよ)

「MihoC、本番は俺らがペーサーやるよ!」と言ってくれたサブスリーランナーの先輩であるTRIMING FAMILYが集まり、そこにMihoCと同じサブ3.5狙いの仲間も集まって、何ヶ月も前から「MihoC Xフォーメーション(笑)」を想定。

当日は42.195kmのジャーニーへ仲間たちと共に出発!



淡々とキロ4分55秒ペースを刻み、(トイレに1回行ったけど)完璧なレースメイクで3時間27分でゴール!目標達成!仲間に感謝してみんなで一緒にゴールをしました!



ゴール直後、先にゴールしてベストタイムを48分更新した仲間に賞賛を贈る


走り切ったMihoCは生まれたてのバンビちゃんの脚になる(笑)その①

走り切ったMihoCは生まれたてのバンビちゃんの脚になる(笑)その②




MihoC、マラソンに初めて参戦して思ったこと。



『トライアスロンよりマラソンの方がきついわ!😱😱😱



・・・マラソンキツかった…。それを学びました。
そして同時にマラソンとは、練習もレースも構築的で緻密で繊細なスポーツであり、根性も練習量も必要だが、練習をどれだけ頑張れたか、レースでは奇跡は起こらない、練習の分だけのタイムが数字となるということを感じました。
レースは発表会。
最高に楽しいエキサイティングな競技だと、心から競技に対してリスペクトを贈りたいと思います。


目標はでっかくサブスリーだ!
勉強だ!
そして圧倒的な練習量だ!
マラソンコーチの皆さん、トライアスロンコーチMihoCをどうぞしごいてね♡うふふ♡

※女性ランナーのサブスリー達成率はわずか0.4%!



Special thanks👉 Mineko先輩 Kikuchan Nissy Fujitakun and TRIMING FAMILY



おまけ。定規とか使うタイプなんです📐



TRIMING代表
トライアスロンコーチ
MihoC


※MihoCの『読むトライアスロンレッスン』スイスイ水曜日に毎週配信です♩


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