雨家守

ただいま
どこに隠れているの
まだここにいるの

少しの間の雨宿り
この小屋は楽園とは言えないな

こごえながら
じっとしてたら
息が絶えそう
餌もない

昨日の晩
寂しいと鳴いたら
顔を見せてくれたの

そう思ったらたのしいね

水の音の柔らかい悲しみが
足音と笑いながらかがやく
黒い瞳を僅かに濡らした
光のない暗闇で

嵐が止んだら
出て行っておくれよ

きっと幸せになれるよ

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